[編集スタッフブログ] 2015年市販化に向けてラストスパート 

 2月29日から3月2日まで東京お台場にある東京ビッグサイトでは、「第8回水素・燃料電池展~FC EXPO2012~」が開催された。

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01fcexpoFC(Fuel Cell=燃料電池)車が一堂に会し、実際に試乗も可能というこのイベントだが、実のところ、今回試乗できたモデル、トヨタのFCHV-adv(2008 年登場)、日産のX-TRAIL FCV(同2005年)、そしてホンダFCXクラリティ(同2008年)といずれも登場からすでに、ずいぶんと時間が経っているモデルばかり。

 もちろん、各社とも2015年には市販車投入を宣言しているわけで、開発は進められている。昨年の東京モーターショーでは、トヨタがコンセプトカー「FCV-R」(3サイズは4745×1790×1510mm。航続距離はJC08モードで700km以上を達成する)を出展していたのが記憶に新しい。

02fcvr水素タンクを搭載する必要もあり、これまで比較的大きな車両を採用(FCHVもクルーガー・ベース)していたが、一転、セダンタイプで、市販車投 入を見据えている。このモデルは全くの専用ボディで、高効率パッケージを実現。同様に専用ボディを採用しているFCXクラリティとともにセダンモデルである。

 では、現在X-TRAILをベースに燃料電池車を走らせている日産はどうか? いまさらだが、燃料電池車というのは、タンクに充填した水素と空気 中の酸素を利用し、化学反応で電気を起こして走行する電気自動車の一種。実はこのX-TRAIL FCVに使われているモーターEM61は、ピュアEVであるリーフで使われているものそのものであり、リーフのモーター制御などは、実はこのX- TRAIL FCVでのデータをベースに仕上げられているのだ。

 日産では、2008年、そして昨年10月に、新しい燃料電池スタックの開発を発表し、燃料電池スタックを小型化&高性能化、そして低コスト化して いる様子を定期的に発信している。そもそも日産の燃料電池スタックの開発を振り返ってみると、2002年にFCVを製作した段階では、アメリカUTC フューエルセル社の燃料電池スタック(最高出力54kW)を採用していた。

 しかし、翌2003年には早くも日産とUTCの共同開発モデルを採用した2代目へと進化(スタック最高出力63kW)させたモデルを登場させ、2005年登場の第3世代では、純日産製(スタック最高出力90kW)としてしまう。

03fcstack世代の進化ごとによりコンパクト&高出力になっているが、第3世代で体積90Lであったものが、2008年登場の第4世代で体積68L(スタック 最高出力130kW)、そして日産の第5世代となる燃料電池スタック。白金使用量や部品点数も大幅に低減。スタックの出力は85kWだが、34Lと前モデルの半分にまで小型化。この最新モデルでは、2005年モデ ル(現在X-TRAIL FCVに搭載しているもの)に対し、コストでは1/6にまで低減、と着実な進化を遂げている。

 肝となる燃料電池スタックも小型化したことだし、高圧水素タンクをうまくレイアウトすれば、リーフに搭載することも不可能ではない。だが、担当者 によると、それでは燃料電池車の存在意義が薄れてしまう、という。つまり、ピュアEVはCDクラスまで。それよりも大型の車両にFCVという役割を与えて いくという方向。

 では、引き続きこのエクストレイルベースで行くのか、と思いきや「2012年度中には新しい試験車両を登場させますよ」とのこと。詳細は教えて もらえなかったが、「もう少し大きなクルマでね」というヒントをいただいた。どんなクルマが出てくるか、楽しみ楽しみ!

 (XaCARレポーター・青山義 明)

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