【パイクスピーク2012決勝速報】もうひとつの日本人の活躍!
EVのクラスへ日本人ドライバーが多数参戦したことで、注目を浴びているアメリカでインディ500に次ぐ歴史を持つパイクスピークインターナショナルヒルクライムレース。XaCARでは、日本人EVドライバーの特集を組む(9月10日発売10月号に乞うご期待!)が、ここではそれ以外のカテゴリーに参戦した日本人ドライバーを紹介しよう。
エキシビジョンクラスでは、全4台のうち3台の日本車(レクサスISF CCS-Rコンセプト、サイオンtC、サイオンxD)が出走しているが、CCS-R にケン・グシ(具志健士郎)選手、サイオンtCの相澤剛選手の2名の日本人ドライバーが出場した。
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「中盤にスピンをしてしまった。それで10秒近い遅れとなってしまったけど、他はまったくのノートラブル。フィニッシュできて初めての頂上はいいですわ。ほんと楽しかったし、うれしい」
相澤選手はGReddyの開発部門に所属し、普段はグシ選手のフォーミュラDのスポッター兼メカニックとして働く。北米ではセリカの後継機種ということになっている2ドアクーペモデルサイオンtCをベースにGReddyのパーツを組み込んだGReddyのタイムアタックマシンGReddy X Scion Racing tCを持ち込んだ。
「初めてのパイクスは何がなんだかわからないままだったけれど、上まで来れてうれしい。クルマにドリンクの装備つけてなかったんで、もうノドがカラカラ」
頂上で息苦しくならないように、と4ヵ月前から禁煙をしていた相澤選手(左)は、「まずは」とグシ選手とともに一服。頂上で吸う久々のタバコも格別?
そしてタイムアタッククラスに、日本右ハンドル仕様のS15シルビアで出場した吉岡稔記選手は、広島出身のD1ドライバー。2009年までD1に参戦。現在は渡米して、フォーミュラ・ドリフトに1999年式S15シルビアでTeam RS-Rから参戦中。D1との両方で勝っている唯一の日本人だ。今回は「転がっていた」ドリ車S15の車体だけを持ってきたパイクス用マシンで参戦。
「途中でエンジンの吹けが悪くなってきて、上のウエットセクションではローでも吹けなかったクラッチキックをしてとにかくゴールしました。クルマは、水温も上がってるんでヘッドガスケットがたぶん抜けてると思います。とりあえず10分台入れたんでよかったです」
この山の魅力は、参戦してみないとわからないがいずれの選手も「来年も挑戦したい」という。来年も彼らがどんな戦いをするか、要チェックだ。
<クラス別リザルト>
■エキシビジョンクラス(全4台)
1位(総合12位) ゼッケン31 Rick Knoop 10:56.240
2位(総合32位) ゼッケン8 Ken Gushi 11:36.175 -39.935
3位(総合65位) ゼッケン888 Andrew Comrie-Picard 12:06.160 -1:09.920
4位(総合69位) ゼッケン110 Takeshi Aizawa 12:08.606 -1:12.366
■タイムアタッククラス(全21台/完走17台)
1位(総合1位) ゼッケン67 Rhys Millen 9:46.164
2位(総合7位) ゼッケン156 David Kern 10:20.774 -34.610
3位(総合11位) ゼッケン104 Toshiki Yoshioka 10:49.009 -1:02.845
(文・写真:青山義明)