標準モデル(NA)も足はやや硬めのセッティング。カスタム仕様のターボモデルになるとより顕著になる。もう少ししなやかさが欲しいとも感じた 軽自動車クラスにおける主流は、タントやNBOXといった超ハイルーフタイプとなっているが、ワゴンRやムーヴは依然として人気が高い。ホンダも、そんな状況を鑑みてNシリーズの第4弾であるNワゴンを市場へ導入した。
ハイトワゴンタイプに求められる能力は実用性と居住性である。ファーストカーとしても重用されるようになった軽自動車のニーズをふまえると、室内がいかに広いかは購入時の決定打になることは間違いない。そこでNワゴンは、ホンダ独創のセンタータンクレイアウトを採用。フロア位置を低く設定することによって優れた居住性を確保できた。室内の広さは、荷室スペースの確保にも有効となり、前後に20cmのスライド機構を備えたことと相まって、フレキシブルな使い勝手を実現している。シートを最後端にしても荷室の奥行きは37cmあり、機内もち込みサイズのスーツケースが4つ収納できる。またフロア下には床下収納もあり、A型ベビーカーが立てて積み込める。
低燃費とパワーを両立するエンジン。
NAは29.2km/L、ターボで26km/Lとなる
画像はこちら 搭載エンジンは既存のNシリーズから流用しつつも、専用部品を多数新開発している。ボディの軽量化が功を奏して意外にもパワフルな特性を発揮する。走り出しが軽やかなので燃費にも効果があるはずだ。ハンドリングはキビキビとしたフィーリングが持ち味で、重心の低さによって操縦安定性にも優れている。
ターボモデルには15インチアルミホイールがOP設定される。標準は全グレード14インチを採用 爽快な走りが安心して行なえるのも注目すべきポイントだ。衝突安全テストでは最高ランクを獲得し、低速域衝突軽減ブレーキも備わりライバルにもひけをとらない。
快適で使い勝手がよく、経済性や安全性も上々。Nワゴンは激戦必死の軽自動車クラスで、売れ筋になれる要素を多分にもち併せたクルマだといっていい。