メルセデス・ベンツCクラスの驚愕的な進化

14.07メルセデスCクラス走り
アルミを48%使用しホワイトボディでじつに70kgも軽量化。フロントサスは3リンクから4リンクへと変更された。コーナリング性能は驚くほど高い

 新型Cクラスは、1989年に登場したメルセデス初のコンパクトモデル「190E(W201型)」から数えて5代目となる。これまでの世界累計販売は1000万台を越えるほどの人気モデルとなったわけだ。ちなみに、現在のCクラスの名称を与えられたのは2代目のW202型からである。
搭載されるエンジンは、C200が新開発の2L直噴直列4気筒ターボ、C180は1.6L直噴直列4気筒ターボとなる。ヨーロッパでは、すでに2L直噴直列4気筒エンジンを搭載するC250やクリーンディーゼルのC220dをラインアップ。いずれも国内導入が予定されている。

 新型Cクラスには、メルセデスベンツのフラッグシップモデルSクラスに通ずる内外装のデザインや質感を投入。かつてのエントリーモデルといううイメージを払拭。それは、走りからも感じられるのだ。

 C200の2L直4ターボは、世界初の成層燃焼リーンバーンを実用化したエンジンだ。これに組み合わせるトランスミッションは、7速ATの7Gトロニックプラス。新開発トルクコンバーターを採用しドライバビリティと燃費向上させている。直噴エンジン特有のガラガラ音は抑えられ、ややノイジーだがフラットなトルク特性と高回転域のパンチのよさを感じる。ターボのタイムラグも少なく、扱いやすいパワーユニットだ。ちなみに、このパワートレーンは日産スカイライン200Gt-tに供給され、そのチューニングは日産によって行われている。スカイラインのエンジンには、残念ながら成層燃焼リーンバーンは採用されていない。

軽量化と高いボディ剛性、重心高を下げる設計によって、走りの質感はSクラスに迫るほど向上している
軽量化と高いボディ剛性、重心高を下げる設計によって、走りの質感はSクラスに迫るほど向上している

 新型Cクラスは「AGILITY(アジリティ)」つまり軽快な運動性能を前面にアピールしているように、その操縦性能は走り良さで定評のあるBMW3シリーズを脅かすほどだ。
コーナーでステアリングを切りこめば、まるでミッドシップのスポーツカーのように軽快にノーズがインを向く。とにかくタイヤのグリップ性能の常識を超える速度でコーナーを曲がってしまう。高いライントレース性とグリップ限界、優れた前後バランスなど、メルセデスベンツはベーシックモデルの走りを一気に高めたようだ。新型Cクラスの走りを支えているのは、アジリティ・コントロールサスペンションとシャーシのプロダクツテクノロジーだ。アルミニウムの使用率を約48%にまで高め、従来モデルよりホワイトボディで70kgもの軽量化を実現。重心を下げるためにルーフパネルのアルミ化はもちろん、シャーシの要所に補強ブレースを組み込み剛性を高め、ハンドリング性能の向上させている。

アルミとスチールを重ね合わせる部分はリベットで接合。リベットを高速回転して貫通させる
アルミとスチールを重ね合わせる部分はリベットで接合。リベットを高速回転して貫通させる

 またアルミと鉄といった異種材料を従来のように接着材や溶接だけでなく、impact(インパクト)と呼ばれるメルセデスが開発した高速リベット接合使いわけるなど、高度な作り込みにより実現されている。

 フロントサスペンションは、4リンク式ダブルウイッシュボーンタイプでエアマチックのダンパーユニットを備える。車高調整システムを採用するが、ロードホールディング性能の優秀さがアジリティの新領域を実現している。リヤサスペンションは実績あるマルチリンク式。後輪も高いグリップ性能を維持しているので、クイックな回頭性に対する追従バランスが見事に実現している。

 C180も基本的な走りの素性は変わらない。1.6Lはいわゆるダウンサイジングエンジンといえ、排気量の小ささやスペック上のパワー特性ほどの差異が感じられない。常用域での扱いやすさはC180は大きな魅力といえるだろう。

Cクラスインパネ
センタークラスター下部のコントローラーでオーディオやナビなどの操作を行う。速度やナビなどの簡易情報を表示するヘッドアップディスプレイを運転席前のウインドウに映し出す。C180基準車以外にオプションで設定
Cクラストランク
トランク容量は445Lで、リヤシートの背もたれは4:2:4の分割可倒式。足をバンパー下に近づけるとリッドが開くハンズフリーアクセスは全車オプション設定

  

身体をシッカリとホール ドしてくれるフロントシート。ホイールベースが80mm延長されたことで居住性は向上しリヤシートの快適性もアップしている
身体をシッカリとホールドしてくれるフロントシート。ホイールベースが80mm延長され居住性は向上しリヤシートの快適性もアップ

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