メルセデス・ベンツが日本の第一歩をオーナーにプレゼント

メルセデス・ベンツが日本の第一歩をオーナーにプレゼント
MBJ豊橋
豊橋新車整備センター納車第1号車となった森田さん(左から2番目)。今回は特別にビッグキーを上野金太郎社長(左)が贈呈。右から中西肇愛知県副知事、佐原光一豊田市市長

 メルセデス・ベンツが8月より稼働を開始した愛知県の豊橋新車整備センターにインポーターとして初めてデリバリーコーナーを開設した。
これは、ドイツ本国から送られてきたクルマを整備して、購入者が新車整備センターで直接受け取ることができるシステムだ。
一瞬「そんなに特別なこと?」と思われるかもしれない。しかし、これはもの凄く大変なことだったのだ。

 輸入車の納車は、一般的に生産国から船便で送られ、出荷前の整備を各メーカーのセンターで行っている。整備が完了したクルマは、キャリアカーに乗せられて各地のディーラーへと輸送。そして、ディーラーが管轄の陸運事務所でナンバーを受け取り納車となる。

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メルセデス・ベンツ豊橋新車整備センターでナンバーの封印を行える

 ここでポイントとなるのが、ナンバーの登録は所有者の住んでいる都道府県の陸運事務所で取得して封印をする。
これをメルセデス・ベンツは愛知県以外のクルマも、豊橋整備センターで行えるようにしたわけだ。これには、メルセデス・ベンツ新車整備センターがある愛知県と豊橋市が協力して国土交通省などに掛け合い、規制緩和というかたちで認可を取ったそうだ。

  

  

 これによって、メルセデス・ベンツ豊橋新車整備センターでは、ディーラーへの輸送は行わずに、整備したての新車をこのデリバリーコーナーでお客さんに渡そうということなのだ。
つまり、記念すべき日本の公道への第一歩はユーザー本人が運転することができるというわけだ。

 また、納車だけでなく、豊橋新車整備センター内の見学も可能。愛車が日本に来てからどのように整備されているかを見ることができる。
この見学会をメルセデス・ベンツ・オーナー向けにホームページで1回30名を2日間と計60名を募ったところ、あっという間に予約が埋まってしまったそうだ。
なお、JTBでも名古屋界隈のグルメも楽しめて、メルセデス・ベンツ豊橋新車整備センターも見学できるバスツアーが用意されているそうだ(詳細はJTBホームページにて)。

 メルセデス・ベンツにとって豊橋整備センターは、じつは新規開業ではなく再開。というのは、1991年に豊橋市に整備センターを設立したのだが、リーマンショックなどの影響で2010年に閉鎖。茨城県日立市にあった新車整備センターに集約したのであった。

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デリバリーコーナーの開設やセンター内の説明をする上野金太郎社長

 ところが、2011年の東日本大震災で日立市新車整備センターが被災。そのとき豊橋市の協力もあり、メルセデス・ベンツはクルマの供給を途絶えることなく続けることができたそうだ。メルセデス・ベンツ側から正式なコメントはないが、豊橋市への感謝もあってこの地で新車整備センターを再開したのかもしれない。もちろん、増加する需要に対応するためと、日本の輸入されるクルマの約50%が陸揚げされる豊橋市の利便性の高かさもあったからだ。ちなみに、メルセデス・ベンツ豊橋新車整備センターの周辺には、各インポーターの整備センターが軒を連ねている。

  

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デリバリーコーナーは整備センター内にあり、オーナーはこれから愛車を日本の公道を走り出す

 このデリバリーコーナーで納車できるのは、今のところ愛知県・岐阜県・三重県・静岡県のオーナーが対象。来年1月以降は近畿地方まで対象を拡大する予定で、来年4月以降は、関東・北陸・四国・中国地方のオーナーも対象となるそうだ。そのほかの地域も順次拡大する予定だという。

 ナンバー装着に関して、なぜ全都道府県で一斉に規制緩和できないのか?そこには陸運事務所などの縦割り体勢が原因のようで、他県でのナンバー申請に関する手続きも異なっているそうだ。
ナンバーに限らず、さまざまな手続きが早く全国的に統一されることを望みたい。

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