日産の新しい電気自動車、出荷式開催!

日産の新しい電気自動車、出荷式開催!
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式典に出席したのは日産の片桐隆夫副社長(写真右)と、高橋 徹追浜工場長

 6月に発表された電気自動車e-NV200の出荷式が10月30日に日産・追浜工場で開催された。

 e-NV200は、NV200バネットをベースに日産リーフのコンポーネンツを使用した商用EV。日産の量産EVの第2弾であり、初の商用車となる。

日産e-NV200出荷式日産の商用バンであるNV200バネットと比較すると、e-NV200のほうは、全長が長い(4400mmのバネットに対して4560mm)が、ホイールベースは変わらず。全幅は1755mm。1695mmのバネットよりも60mm拡大していることになる。これはe-NV200が300kgほど重くなった分を受け止めるためにトレッドを拡げたことに起因する。バネットのトレッド(1490/1510mm)に対し、e-NV200は1530mmである。

 モーター、バッテリー、インバーターといったEV系ユニットはリーフと共通。リーフ同様前輪で駆動する。しかし、走行の味付けとなるプログラムは異なるという。リーフの加速性能を重視したものに対し、航続距離を考慮しアクセルレスポンスとしては少しだるいイメージのようだ。もちろん減速ギヤのファイナルも異なる。バッテリーは床下に配置している。

 荷室容量3600L、最大積載量600kgを確保している。荷室高1320mm×荷室長1830mm×荷室幅1500mm(リヤホイールハウス間1220mm)、荷室床面地上高525mmと、バネットと比べ床面地上高が5mmアップし荷室高が5mm低いというだけでほぼ同等といえる。商用のバン(2人乗りおよび5人乗り)以外に、5人乗りと7人乗りのワゴンもラインナップ。ワゴンになるとセンターコンソールにEV専用ナビを装備する。

日産e-NV200出荷式運転席および荷室側助手席下には100Vコンセント(パワープラグ)も用意し、出先での電源の確保も可能。最大負荷は1500W。一充電の走行距離は190km(2人乗りのバンおよびルートバン。5人乗りは188km、ワゴン7人乗りは185kmとなる)。電費がなかなかよい数字のように見えるが、これについては「JC08の場合、高速走行モードが割合が少ないからですね」と。欧州のモード燃費では航続可能距離は170kmほどになるという。

日産e-NV200出荷式
車両前後およびステアリングパッド上に置かれるNISSANエンブレムはリーフ同様ブルーとなる

 e-NV200はスペイン・バルセロナ工場で生産される。スペインから輸出され国内に入ってきた車両はこの追浜工場で最終的な品質チェックを行う。

 この車両の開発を担当した日産自動車LCV事業本部ものづくり本部デピュティ・チーフ・ヴィークル・エンジニアの舘野英之さんに話を聞くと「企画から試作までは国内で進めました。(概算だが)市場規模がディーゼルを含め50万台という規模である欧州に比べ、国内のこのクラスの市場規模は2万台程度ですからね」という。
この数字を見ただけで、どこで作ればよいかというのは一目瞭然である。もちろん日本市場に成長が見られ規模の拡大が予想されれば、国内生産も考えないわけではないようだが…。

日産e-NV200出荷式
ステアリングヒーターとクイックコンフォートヒーター付シート(前席)を標準装備
日産e-NV200出荷式
リーフでも好評の「乗る前エアコン(携帯電話やパソコンから乗車前にエアコン操作ができる機能)」の操作をインテリジェントキーからも行うことが可能となった

 インパネはバネットとは異なるものの、リーフほど先進性を感じさせるものではない。極めてオーソドックスなデザイン。これについて舘野さんは「インパネについては、EVらしさ、新奇性を狙うという考えもあります。しかし通常のクルマからの乗り換えの際の違和感をなくすという考えもあります。我々が作っているのは商用車です。ガソリン車と併用することも考えられます。ドライバーに操作感などの差異を感じさせないことが重要。疲れさせないことでミスオペレーションも減らすことができます。そのためにもこの慣れ感のあるデザインが必要だと思っています」という。

 メーターパネルもシングルデジタルメーターを採用。センターの横一線となっているのがパワーメーター。下方に円弧を描くのが残電力。メーター右側には情報ディスプレイを用意する。

 価格は388万440円~407万8080円(バン)、462万4560円~478万6560円(ワゴン)。エコカー補助金は85万円上限となる。

eNV200_11今回の出荷式では、e-NV200を導入予定の69の企業・自治体等が紹介され、その中から、日本郵便、みやぎ生活協同組合、DHLジャパン、リビエラリゾート、そして横須賀市、薩摩川内市の6団体から代表者が出席した。
(青山義明)

  

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