未だ現役!53万km過走行R32スカイラインGT-R

未だ現役!53万km過走行R32スカイラインGT-R
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約21年間で52万9,305kmを走破した。NISMO製の320km/hメーターに交換するGT-Rオーナーは多いのだが、由井さんは数字がリセットされるのを拒み。オリジナルのままで。100万kmを見据えてまだまだ走り続けるという

R35GT-R MY15今年で創刊20周年を迎えるGT-R Magazine(交通タイムス社刊・偶数月1日発売)の人気企画の一つに「10万20万km倶楽部」がある。

 一般的に走行距離10万kmといえば、メーカーの保証も切れ、クルマの寿命に近い状態と考える方も多いことだろう。ただ、一方では愛車と向き合いながら苦楽を共にしてきた長い時間は何事にも変えがたい思い出となり、愛情も深まるはずである。

 本企画はそうした10万km、20万kmと走行距離を重ねたオーナー諸氏にスポットを当て、愛車に対する熱い想いを誌面で語ってもらうものである。

 また、10万km、20万kmに達したオーナー諸氏には距離に応じてステッカーを進呈し、10万20万km倶楽部会員として誌面に掲載。平成15(2003)年のスタートから11年が経過し、会員数は現在223名(平成26年12月現在)に到達している。あるショップからは「過走行車両に乗り続けることに誇りと勇気を与えてくれる企画」とお褒めをいただいたこともある。

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神奈川県横浜市にある「NISMO大森ファクトリー」でリフレッシュ中の愛車・日産R32型スカイラインGT-Rと由井 元さん

 その会員の中で最も距離を刻んでいるのが、東京都の由井 元さん。平成5(’93)年4月に新車で購入した日産R32型スカイラインGT-Rの走行距離は、なんと「52万9305km(平成26年12月現在)」。年間の平均走行距離は約2万5,000km強。しかも土日祝の休日のみでこれを達成しているという。

「最初は3年間で10万km以上走りました(由井さん・談)」というから恐れ入る。他の車種ではこれ以上の距離を刻むオーナーも存在するだろうが、GT-Rでいえば、おそらく日本で最も走行している個体であろう。

  

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本誌企画「10万20万km倶楽部」に登場いただくオーナーの多くは愛車のコンディション確認のため、メンテナンスノートを付けている方が多い。部品の交換サイクルを見極めることで、故障が起こる前に作業、健康維持を心掛ける

「とにかくクルマは走ってナンボ。走らないと意味がないですよ。大物部品は定期的に交換し、あとは壊れたら直す。このペースでここまできました」という由井さん。ただし、“チョイ乗りはしない、エンジンを高回転まで回す、小マメなオイル交換”は心掛けているという。

 さらに、7年前に結婚してからは、GT-R貯金とリフレッシュ貯金を始めている。「前者は日常の不具合やメンテナンス費用に、後者は大掛かりなリフレッシュのための貯金です。何も出費がなくてもその分は別枠として妻に管理してもらっています」。

 現在、愛車は大掛かりなリフレッシュを受けているというが、それができたのもこの貯金のおかげだと、由井さんは語る。

 愛車と真正面から向き合い、距離も時間も重ねてきたことで、自分流の付き合い方が見えてきたというところだろうか。もちろん、距離も時間も重ねることで愛着も愛情も深まったに違いない。

「今まで、ほかのクルマに乗り換えたいと思ったことはありません。新しいクルマに乗り換えることはエコかもしれませんが、古いクルマを愛し続けることもエコだと思います。特にGT-Rは手をかけてやれば元気を取り戻してくれるクルマですから。クルマが仕上がってくるのが今から楽しみです」と由井さん。

 アメリカやカナダでは古いクルマをビンテージカーとして、後世に残す法律が制定されており、自動車文化がしっかりと根付いていることが伺い知れる。日本でも新しいクルマと古いクルマが共存共栄できるような文化が生まれることを期待したい。

  

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