覚えておきたい雪道「チェーン規制」の基礎知識

覚えておきたい雪道「チェーン規制」の基礎知識

DSC_0299高速道路や冬期の道路における降雪時の「チェーン規制」は、夏タイヤといわれる通常のタイヤを装着しているクルマを対象にしています。つまり「通常タイヤを装着しているクルマは、駆動輪にチェーンを装着しないと通行できない」と言う意味です。
冬用タイヤを4輪すべてに装着していれば、チェーン規制がある道路でもチェーンを装着せずに通行は可能となっています。

 駆動輪とは、ご存じのようにFF車なら前輪、FR車なら後輪になります。4輪が駆動する4WD車は、FFベースのか?FRベースなのか?によってチェーンは前輪または後輪に装着することになります。クルマの取扱説明書に記載されているので、そこを調べておきましょう。自動車メーカーのユーザー相談窓口に電話をすれば教えてもらえます。

  

 チェーン規制が出ているときは、道路の規制表示板に表示されますが、ここの文言は管轄地域の警察が決めるもので、全国統一の表記がありません。
そのため「チェーン規制」という言葉ではなく、「チェーン装着」「スベリ止め必要」などという表示が出ます。地元の方には馴染みがあるでしょうが、県外から来る人にとっては表示の意味がわかりにくいところもあると思うので、これは全国で統一して欲しいところだと思います。

  

冬用タイヤは、サイドに「STUDLESS」や「M+S(マッド&スノー)」などタイヤの種類が書かれている
冬用タイヤは、サイドに「STUDLESS」や「M+S(マッド&スノー)」などタイヤの種類が書かれている

 では、「冬タイヤ」とは具体的どんなタイヤを指すのでしょうか?
これはスノータイヤとスタッドレスタイヤ、そしてクロカンタイプの4WD車がよく装着しているマッド&スノータイヤことを指しています。
これら違いはというと、スタッドレスタイヤは雪路だけでなく凍結路面にも対応できるのに対して、スノータイヤとマッド&スノータイヤはタイヤのゴム質が夏タイヤとほぼ同じなので凍結路が苦手という違いがあります。そのため冬タイヤの主流は雪、凍結とも有効なスタッドレスタイヤになっています。

  

 さて、それではスタッドレスタイヤさえ履いていれば問題ないかというと、そうではないケースもあります。冬タイヤだけでは走破困難な道路状況の場合は、冬タイヤを全輪に履いていてもチェーン装着が義務付けられる「チェーン装着車以外通行禁止」という規制が入ることもあります。なお、この際のチェーン装着は前記した通常タイヤと同じく「駆動輪」となります。
ちなみに高速道路などの自動車専用道路では、この規制が入る前に通行止めになりますので、冬タイヤとチェーンの両方の装着が求められることはないでしょう。

DSC_0298とはいえ、通行止めにより高速道路から降りた一般道も厳しい道路状況には変わりないので、そこで「チェーン装着車以外通行禁止」の規制が掛かることも予想されます。
時間的な都合やガソリン残量等により、規制解除まで待てないこともあると思うので、雪の多い地域に行かれるときは念のためチェーンも携行しておくことを勧めます。

 この積雪や凍結時の通行規制は都道府県ごとに内容が異なっています。
例えば雪の少ない東京都の道路交通規制では「積雪または凍結により、明らかに滑ると認められる状態の道路で、クルマ、または原付き自転車(原付きバイク)を運転するときは、タイヤチェーンを取り付ける等して、滑り止めの措置をすること」という表現なのに対して、雪の多い岩手県の道路交通法施行細則では「駆動輪のすべてにチェーンを取り付けること。雪用タイヤを履く場合は溝が50%以上摩耗していないタイヤを全輪に履かせること」という具合に細かい部分まで決められているものもあります。経由地、目的地になっている地域の規制内容をチェックしておくことも重要です。

 この規制一覧は、一般社団法人日本自動車タイヤ協会のHPにある「都道府県道路交通法施行細則又は道路に交通規則における積雪、凍結時の防滑措置」に載っています。http://www.jatma.or.jp/winterdrive/pdf/regulations.pdf

  

 最近はスタッドレスタイヤの性能向上や、クルマの挙動安定電子制御装置も進化しているので雪道走行での安定感は増しています。しかし、雪道、凍結路が非常に滑りやすいことは変わりありません。降雪時、厳寒地のドライブではタイヤやクルマの性能を過信せず、いつも以上の安全運転に心掛けたいものです。

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