OS技研が手掛けた名エンジンが”復活”

OS技研が手掛けた名エンジンが”復活”

 岡山県に拠点を構える『OS技研』はLSDやクラッチといった駆動系パーツを主軸に生産するアフターパーツ製造・販売メーカーだ。

価格はコンプリート仕様で約550万円、ヘッドキットで約350万円(いずれも予価)とかなり高価だが、少量生産の希少性と、世界トップレベルのスペックが手に入ると考えれば決して高くはない
価格はコンプリート仕様で約550万円、ヘッドキットで約350万円(いずれも予価)とかなり高価だが、少量生産の希少性と、世界トップレベルのスペックが手に入ると考えれば決して高くはない

 そのOS技研がL28型エンジン(1970~80年代の日産の主力エンジン)のブロックをベースに、独自で開発したシリンダーヘッドを組み合わせた「TB24−B1Z」というツインカムエンジンの再販を計画している。

TB24-B1Zの主要パーツ。ボーリング済みのL28型ブロック/オリジナルのシリンダーヘッド/89φ鍛造ピストン/鍛造コンロッド/フルカウンターのクランク/補強プレート。これに大容量オイルパンが加わる
TB24-B1Zの主要パーツ。ボーリング済みのL28型ブロック/オリジナルのシリンダーヘッド/89φ鍛造ピストン/鍛造コンロッド/フルカウンターのクランク/補強プレート。これに大容量オイルパンが加わる

 実はOS技研、1975年の創業当時はエンジンビルダーとしてスタート。そして、社長である岡崎正治氏が、1980年に市場に投入したのがTB24-B1Zの前身となる「TB24−B1」だ。2.8Lの自然吸気で325psと当時としては常識外れの高出力(1981年にトヨタの初代ソアラに搭載されたトヨタの5M−G型エンジンは170ps)を実現。しかし、製造技術が未熟であったことから量産には至らず、9機を生産しただけで製造は休止されてしまった。

 その後は駆動系パーツメーカーとしての道を歩んできたが、2012年、当時の金型を使いながら、中身を現代風に一新したTB24−B1Zの生産再開を発表。3年間の熟成を経て、2015年春に発売を目指し、最終調整が行われている。

旧車で最も人気が高いのがハコスカこと3代目C10型スカイラインを筆頭に、初代フェアレディZ、ケンメリ(4代目スカイライン)などL型搭載車は数多い。新しい旧車チューンとしても注目
旧車で最も人気が高いのがハコスカこと3代目C10型スカイラインを筆頭に、初代フェアレディZ、ケンメリ(4代目スカイライン)などL型搭載車は数多い。新しい旧車チューニングとしても注目

 オリジナルのTB24-B1との大きな違いは、量産を可能としたこと。ヘッド部の見直しにより、潤滑/整備/慣性重量など性性能向上を果たすとともに、ピストン/コンロッド/クランク/オイルパンまでオリジナルで設計。

 高出力にブロックが耐えられるように、ブロック下に補強プレートを追加するなど、これまでのパーツ製作で培ったノウハウが加えられ、信頼性を高めている。

 これにより排気量は3.2リッターまで拡大され、出力は420psまで大幅向上。現代レベルから見ても、一級品といえる性能を実現している。

 また、ハコスカ(3代目スカイライン)や初代フェアレディZなど、旧車ブームを牽引するクルマの主力エンジンがL型であったことを考えると潜在ユーザーは数多い。岡崎代表の魂が込められたオリジナルエンジンの復活は、エンジンビルダーとしての誇りとプライドも注入されている。

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