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これまでのスズキ・アルトは、全グレードNAエンジンだったが、その軽量なボディの走る楽しさが多方面から好評だった。となると、当然のことだがもっとパワーのあるターボ仕様がほしいところ。
すでに今年の東京オートサロンや大阪オートメッセでアルト・ターボRSコンセプトモデルを登場させていることから、市販モデルの登場が間近なのは誰もが疑うことない事実だったろう。
R06型直3インタークーラーターボを搭載。高効率ターボチャージャーで最大トルクは10kg-m 今回スズキ・アルトに追加されたターボモデルは、コンセプトモデルと同様に「ターボRS」と命名された。
軽自動車の自主規制馬力64psを超えるのではないかと期待されたが、残念ながら果たされることはなかった。しかし、同じR06A型エンジンを搭載するワゴンRスティングレイより最大トルクは0.3kg-mアップ(発生回転数は同じ3000rpm)。
トランスミッションは、2ペダル自動変速機能付き5速MTの5AGSのみ。通常の3ペダル5速MTが設定されていないのが、ちょっと残念ではあるが、CVTを設定していないところが潔い。
というか、スズキの国内向け5AGSで初めてターボと組み合わせられたわけだ。
シートはホールド性を高めた形状を採用
5AGSは、自動変速モードのほかMTモードも設定
タコメーター付き3連メーターを装備
ターボRSにはマニュアルモード付きパドルシフトを装備
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ドアミラーやリヤバンパーロアエアロ、ルーフスポイラーはレッドに加飾されている ボディは、ストラットタワーばーを追加し、高剛性フロンバンパーメンバーの採用、ボディパネル接合部のスポット増しなどボディを施して強化。足まわりは、前後スプリングのバネレートを高め、フロントサスペンションのダンパー径を太くするなど、走りのチューニングを施している。
標準のアルトに比べターボRSは、前述のようなボディ補強、インタークーラー付きターボの追加などによって車重はアップしてしまっているが、それでも670kg。
じつは、CARトップの筑波サーキットテストで未だに軽自動車歴代最速タイムは、1994年12月にテストを行ったダイハツ・ミラTR-XXアバンツァート。車重700kgで最大トルクは100N・m。もちろん当時も64ps規制だった。
このスペックと比較すると、アルト・ターボRSが唯一劣っているのは最大トルクが2N・m小さいことだけ。
現在のボディ剛性や軽自動車規格の変更で100mm広くなった全幅(トレッドが広くなり、サスペンションのレイアウトも有利に)など、運動性能は間違いなく高まっている。となると、20年ぶりに筑波サーキットの軽自動車最速タイムが塗り替えられる可能性は十分に高い。
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