ニコニコ超会議に登場した「面白い横浜ゴム」

斬新な展示コンセプトで新しい世代へ存在をアピール
「ニコニコ超会議2015」は登録会員が4000万人を超える「ニコニコ動画」のイベントで、会場は幕張メッセのすべてのホールを使用するほどの規模で行われる。昨年の入場者数は2日間で約12万人もの来場があり、そのほとんどが若年層だ。

今年は4月25日~26日もの2日間で開催されたが、ここに横浜ゴムも出展していた。横浜ゴムは昨年に続いてのニコニコ超会議への出展だが、このイベントはニコニコ動画上のコンテンツを実体験するものなので、とくにクルマに関わるイベントではない。しかし、横浜ゴムは若年層が集まるこのイベントを通じて、若い人たちへの認知度アップやブランドイメージ向上が目的としていた。
展示内容もモーターショーやオートメッセといった自動車系イベントとはまるで違う内容で、まずブースでいちばん目を引くのが大型ダンプトラック用タイヤ。いつもはレースなどでのパフォーマンスの高さから技術をアピールしているが、ここでは重機用タイヤの「タフさ」から横浜ゴムの技術力を解説していた。


そしてもうひとつの目玉は2014年のSUPER GT GT300クラスでドライバーズタイトルを獲得した「グッドスマイル 初音ミク Z4」の展示。ドライバーズシートに座れる試乗体験も行われた。
ブース内を見てみると見慣れないタイヤが展示してあったが、これはコンセプトタイヤと呼ばれるもので、タイヤのパターンデザインを「自然界にあるもの」から学んでそれを具体化していた。展示されていたのは3種類で、ひとつ目は蜂の巣などあるハニカム、つぎは川の流れなどのゆらぎ、そして人の指にある指紋をヒントにしたパターンという非常にユニークなもので、こういう斬新なもの作りは、ニコニコ動画上で生み出される新しいアイデアや表現法とマッチする。
さらに従来品の解説についても普段使用しない言葉、文体で書いてあったが、それらは使い慣れない人達が「ムリして使っている」という感じでなく、自然な言い回しに仕上げてあるところからも、横浜ゴムがこのイベントに本気で取り組んでいるということが伝わってくる。
このニコニコ超会議やニコニコ動画のニコニコチャンネルだけでなく、FacebookやTwitter、YouTubeなどにも公式ページを開設し、若年齢層との交流を積極的に進めている横浜ゴムの試みは、これからのクルマ関連企業にとってお手本になるものなのかもしれない。