ダンロップ工場に超潜入!! made in japanのタイヤができるまで

ダンロップ工場に超潜入!! made in japanのタイヤができるまで

 わずかハガキ1枚分の面積×4本で車重を支える、クルマにとって重要な部品であるタイヤ。普段、当たり前のように使っているパーツだけど、いったいどのようにして作られているのか、ご存じだろうか?  なんとなく「型にアッツアツのゴムを流し込んで、冷やして固まったら、できあがり!」という感じで、次から次へと出来上がってくるようなイメージがあるけど……。

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工場全景 そこで今回はそんな疑問を解消すべく、ダンロップタイヤでおなじみ、住友ゴムの名古屋工場に潜入した!!

 名古屋工場は世界各国にある住友ゴムグループの工場の中心的存在。敷地面積は19万㎡で、東京ドーム4個分に相当する。工場では乗用車用をメインに2輪用、レース用も生産し、3交代制で24時間稼働。1日の生産能力は4万2040本。1カ月でなんと6150tものゴムが消費されるのだという。

  

 今回、見学させてもらったタイヤの製造工程は下の図のとおり。

➀タイヤの原材料となる天然ゴム、合成ゴム、硫黄(弾性を高める)、カーボン(補強用)などを練り合わせる「混合」。3回にわけて材料を混ぜ合わせ、板状にする。

➁「トレッド加工」、「カーカス加工」、「ビード加工」の3工程に分かれ、タイヤの部品を作る。

「トレッド加工」は、混合で作られた板状のゴム材料を80〜100℃に熱して柔らかくし、トレッドの型に押し出してからタイヤ1本分の長さに切断する。トレッド加工

 骨格部分にあたる「カーカス加工」では、ポリエステルやナイロンなどをより合わせた繊維をすだれ状に織り、両面に薄いゴムを圧着してから、タイヤの幅に合わせて裁断する。

 タイヤをホイールに固定し、さらに空気が漏れないようにするために必要な「ビード加工」では、ピアノ線を数十本束ね、ゴムをコーティングした後、リング状に巻き取る。ビードの形を整え、サイドウォールの剛性を均一化するエイペックスと呼ばれる硬質ゴムを組み合わせる。

ビード加工
ビード加工

➂タイヤの各部品を貼り合わせる「成形」。リング状にしたカーカスにビードを組み合わせ、最後にトレッドを貼り付けると表面がツルツルの「生タイヤ」が出来上がる。

➃トレッドパターンや刻印が施された金型に生タイヤを入れ、加熱・加圧する「加硫」。加硫が終わり、釜が開いた瞬間はジュワーッと白い湯気が立ち上がる。熱を加えた際の化学反応によって、強力な弾性ゴムのタイヤに仕上げられる。

➄冷却されたタイヤは仕上げされた後、すべてのタイヤに測定や検査を行ない、合格したタイヤのみが出荷される。検査

 というのが大まかな流れだ。タイヤは型を使っていきなりドーナツ状になるのではなく、シート状になった複数の部品を重ね合わせて作られている。その様は「組み立てる」という表現がピッタリだ。

工場外観 名古屋工場は設備のリニューアルが進められていることもあって、クルマの工場などと比べると人手はかなり少なく、機械化が進んでいる印象だった。とはいえ工程数は多く、また加硫で使う金型は、タイヤの種類やサイズに応じて違うものを用意しなければならないなど、かなり手間が掛かっているという印象だった。

 レースの世界では、銘柄や硬さなどタイヤ選択によって勝負が左右される。そのことから分かるように、タイヤはクルマにとって重要なパーツだ。価格の安さばかり追い求めず、各タイヤの性能を見極めたうえで、愛車に最適なタイヤを選んでもらいたい。

  

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