「ル・マン24h」精度と技術力でトップを狙うAudiチーム (1/2ページ)

「ル・マン24h」精度と技術力でトップを狙うAudiチーム

■わずか15年でポルシェの記録に迫る13勝を挙げたアウディ

 1999年からル・マン24時間レースに参戦を開始したアウディ。初年度は、経験豊富な他のライバルメーカーが多く、それまで全く耐久レースの経験がなかったアウディは、満身創痍ながらも3位表彰台を射止める。

1999年に初めてル・マン24時間レースに参戦したAudi R8R
1999年に初めてル・マン24時間レースに参戦したAudi R8R

 しかし、2000年に他のメーカーが撤退し、唯一のワークスチームとなってからアウディはル・マンで破竹の勢いを見せる。しかも、ただ単に“勝つ”ということだけでなく、彼らはル・マンの常識を塗り替えるような新たな技術を次々と開発し、投入してきた。

正確かつ速いピット作業は今年のル・マンでも健在
正確かつ速いピット作業は今年のル・マンでも健在

 よく知られているところでは、ディーゼルエンジンでのル・マン初制覇があるが、ピットでの素早いギヤボックス交換やカウル交換、1セットのタイヤでの5スティント連続走行、さらにクルマのフロント部分をクラッシュしても走って戻れる仕組みなどだ。マシンの信頼性向上と、問題が起きた時の素早い対処を突き詰めてきた。その結果、これまでル・マン13勝という結果を残してきている。過去16勝という記録を持つポルシェに、わずか15年で迫ってきたのだ。

  

 そして4年前。FIA(世界自動車連盟)は、ル・マン24時間レースを含むWEC(世界耐久選手権)全8戦を20年ぶりに復活させた。そのテクニカル・レギュレーションの肝となったのはハイブリッド技術。そのためアウディは、全く新しいクルマを開発することになった。ここでライバルとして登場したのはトヨタだ。トヨタは自社開発のスーパーキャパシタ+ガソリンNAエンジンというパワートレイン。一方、アウディはディーゼルターボエンジン+フライホイールと、採用した方式が全く異なっていた。さらに、昨年からは、ここにポルシェも参入。ポルシェはダウンサイジングガソリンターボエンジン+リチウムバッテリーと、こちらもまた異なる方式だ。

Audi R18 e-tron quattroの2014年モデル
Audi R18 e-tron quattroの2014年モデル

 去年からは、エネルギーの回生&放出量によって、同じハイブリッドでも2MJ、4MJ、6MJ、8MJというテーブルが設定された。MJの値が大きいと放出エネルギー量が多くなる一方で燃料流入量の規制が厳しくなる。トヨタとポルシェは6MJクラス、アウディは2MJを選択。これがアウディにとっては、大きなディスアドバンテージとなる。昨年、ル・マン24時間レースと、それに続いて行われたCOTAでの米・テキサス戦は制したが、その他のレースではライバルの後塵を拝した。

ル・マン2015
ル・マン2015

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