新東名120km/h制限が2015年度末に実現するか?

■新東名高速 愛知県区間が今年度末までに開通予定
同時に最高速度120km/hへ引き上げの動きが……
2012年4月に、静岡県の御殿場JCTと浜松いなさJCT間の162km(2連絡を含む)が開通した新東名高速。その後工事中だった愛知県区間、浜松いなさJCTと豊田東JCTが、いよいよ2015年度末までに開通する見込みとなった。
2012年4月に、静岡県の御殿場JCTと浜松いなさJCT間の162km(2連絡を含む)が開通した新東名高速。その後工事中だった愛知県区間、浜松いなさJCTと豊田東JCTが、いよいよ2015年度末までに開通する見込みとなった。
その開通に合わせ、新東名高速の制限速度を、現行の100km/hから120km/hへ引き上げるか否か、検討する動きがあるようだ。
警察庁交通局に取材してみると、
「平成28年3月末までに有識者や国交省を交えて、『新東名高速道路の制限速度を現在の100km/hから120km/hに引き上げるかどうか』、その是非を判断するための調査・検討を行う予定」との回答を得た。日頃、スピードを下げることが安全運転、という姿勢の警察庁が、このように制限速度を高めるコメントをするとは意外。だが、あながち制限速度120km/hというのは夢ではなく現実的な話しと考えても間違いないだろう。
また、静岡県の川勝知事も2014年2月の記者会見で、「新東名高速については、制限速度は120km/hが妥当」とコメントしている。
そもそも新東名高速の設計速度は120km/h(道路規格は第1種第1級)で、しかも道路構造令にはない設計速度140 km/h相当で建設されている。
さらにNEXCO中日本の広報に確認してみたところ、
「いまのところ、警察庁や国交省から制限速度引き上げの話は聞いていません。もし、制限速度が引き上げられることになれば、それからそのための準備に取り掛かることになる」とのこと。
浜松いなさJCT~豊田東JCT間が開通すれば、新東名と伊勢湾岸道が直結し、静岡~愛知間の交通量のキャパシティは倍増する。
せっかく、140km/hの走行を担保する構造を持って設計された新東名なのだから、制限速度引き上げることは、決してハードルが低いとは思えないが、ここはぜひ愛知県区間の開通に合わせ120km/h化を実現してもらいたいところ。
日本初の(都市間)高速道路、名神高速の栗東IC~尼崎IC間が開通して52年。この半世紀で、クルマもタイヤも飛躍的に高性能化し、省エネ化も目覚ましい進歩を遂げている。燃費の面でも、一般道より高速道路の方が、はるかに有利であることはご存じの通り。スピードは決して悪ではないのだ。
ここはぜひとも歴史的に大きな転換となる、英断を下してほしい。来年3月の吉報を待とう。