「ル・マン24h」すべてが未知数だが直線の速さが光る日産GT-R

「ル・マン24h」すべてが未知数だが直線の速さが光る日産GT-R

■チャレンジ満載の日産GT-R LM ニスモ

 ル・マンの予選結果を見ると、ポルシェ919ハイブリッドがコースレコードを連発して1〜3位。アウディR18 e-トロン クワトロもポルシェ勢の背後にピタリと付ける4〜6位という展開だ。予選結果を見ても解る通り、今年のトヨタ(TS040ハイブリッド)、速さが足りない。それ以上に厳しい予選となったのは日産GT-R LMニスモである。トップより20秒遅れを取ったため110%ルールの適用でLMPクラスの最後尾スタートとなった。

日産GT‐R LM NISMO
日産GT‐R LM NISMO
カウルを外した日産GT-R LMニスモ。エンジンをフロントに搭載・前輪駆動というレーシングカーとしては異例のレイアウトを採用
カウルを外した日産GT-R LMニスモ。エンジンをフロントに搭載・前輪駆動というレーシングカーとしては異例のレイアウトを採用

 果たして日産のチャレンジは失敗だったのか? そもそも850psを越えるエンジン積む純粋な競技車両をFFで作るということ自体、常識的に考えれば荒唐無稽だ。日産がFFでル・マンに出てくるという発表をした時、誰もが無理だと思ったことだろう。もっと言えばFFの850psを想定して開発したタイヤだって存在しない。全てが手探りのチャレンジなのである。
昨年ポール取ったトヨタが、今年はトップのポルシェから7秒遅れていることを考えれば、日産だって来年7秒以上縮められる可能性だって大いにありうる。また、伸びる技術って、最初からキラリと光る部分を持っている。

トヨタTS040ハイブリッド
トヨタTS040ハイブリッド

 コーナーからの立ち上がり加速が苦手ながら、最高速は340km/hと誰よりも速い。高速コーナーだって負けておらず。可能性十分あると考えます。

 もちろんLMPクラスの最後尾からスタートする今年のル・マンは厳しい戦いになると思う。優勝争いをしているLMP2のコーナリング性能&立ち上がり加速、LMP1クラスに負けてないですから。その分、高速域での日産に速さがハッキリ解るかもしれません。いろんな意味でスタートから30分くらいの走りが楽しみ。
そこからは生き残りを掛けた戦いになる。優勝を狙うチームも、例年1台はリタイア、もう1台トラブルで遅れるという展開。トヨタは優勝のチャンスあるし、日産だってデビューイヤーで6位内に入ることだって大いにあり得る。2台完走すれば、来シーズンに向けてのデータもたくさん取れることだろう。

 <レポート:国沢光宏>

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