「ル・マン24h」ル・マンまにあのメモ 其の弐

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ユーノディエールのロングストレート最高速伝説

 そもそもル・マン24時間レースが行なわれているサーキットは、パーマネントコースのブガッティサーキットとル・マン市の生活一般道をクローズした道を混ぜ合わせた特設コース。一周13.629kmにも及ぶ長いコースです。

ユーノディエールの直線。前走車のあたりが一つ目のシケイン
ユーノディエールの直線。前走車のあたりが一つ目のシケイン

 このコースの特徴は、何と言ってもユーノディエール(またの名をミュルザンヌ)と言われる長い直線と38個にもなるコーナー数、そして大半が一般道ゆえに路面のミュー(摩擦)が低いところ。特に1990年以前は、およそコースの半分にも及ぶ6kmという長い直線での最高速度記録の競い合いもル・マンの見所であり、この最高速度を稼がなければライバルを出し抜くタイムも稼げなかったのである。

今年のル・マンで、コースレコードを塗り替えたポルシェ919ハイブリッド
今年のル・マンで、コースレコードを塗り替えたポルシェ919ハイブリッド

 とはいえ、なぜかプジョーだけは地元フランスの意地なのか、とりわけ最高速度記録だけに固執しているように思えるほどのマシン造りでル・マンに挑んでいた。セカテバWMプジョーといわれるそのチームは、プジョーの技術者の課外活動のような延長で1970年代後半から、ル・マンに参戦を開始。そしていつからかロングテールといわれるボディワーク手法を取り入れるだけでなく、普通なら少しでも前後のトレッドを広げ高いコーナリングスピードを稼げるようにワイドトレッドにするのが一般的だがWMプジョーはナロートレッドで幅の狭いタイヤを装着。見るからにドラッグ(空気抵抗)が低く前面投影面積の少ない形状のボディカウルとシャーシでル・マン24時間レースに挑んでいた。

 その甲斐あって、1988年のル・マンでは初めてユーノディエールで最高速度400km/hの壁を破り、405km/hという最高速度を稼いだのである。

 しかし1990年以降、FIAから安全上の観点から指導を受けユーノディエールにはふたつのシケインが設置された。以降はしばらくミュルザンヌ手前のインディアナコーナー手前で最高速が記録されていたが、今年は第一シケインの手前で最高速がマークされていると言う。

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