【パイクスピーク2015】ベンツがディーゼル4WDを選択した理由とは?

メルセデス・ベンツのC300D 4MATICが、今回のパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに出場している。その名の通り、ディーゼルエンジンを搭載する4WDモデルだ(日本未導入)。
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メルセデス・ベンツがパイクスに挑戦してきた中で、これまでハイブリッド車での挑戦はあるものの、ディーゼルエンジン搭載車では初めてだという。10名のクルーはすべてドイツのシュツットガルトからやってきた市販車の開発スタッフ。AMGなどのレース部門の担当者というわけではないそうだ。
このマシンは、欧州各国はもちろん、南アフリカ、そして北米、とすでに世界各国で3万kmにおよぶフリートテストに使用された車両。その行程の中には、パイクスピークも含まれている(一般車と同じに料金を支払っての通行)。今回の参戦は、プロモーション活動のひとつという位置付けのようだ。
車両は市販車をベースに、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム参戦のために、内装などを取り外し、ロールケージなどの安全装備を追加した状態。ゼッケンは70をチョイスしているが、これは「ULEV70」という現規制よりもさらにハードルが高い次のディーゼル規制から取ったモノだという。
車両の内容は本国で市販しているものと基本的には同じであるが、より厳しいアメリカの排ガス規制に適合させたクリーンディーゼルとなっており、細かな個所で北米販売を前提にした仕様となっている。アメリカでの販売は2016年の2月を予定しているという。
また、この車両のドライブするのは、なんと三菱ラリーアートからWRCなどに出場し活躍したドイツ人のウーべ・ニッテル選手である。日本人にはなじみのある選手の参戦だけに、その内容にさらに興味をそそられる。