地震・噴火が原因の損害に車両保険金は支払われるか?

地震・噴火が原因の損害に車両保険金は支払われるか?

地震でモノが落ちてクルマがキズ付いた!

 5月29日の鹿児島県・口永良部島の爆発的噴火など、このところ噴火や地震のニュースが多くなっている。もし、大きな地震が起きれば津波被害も予想される。

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地震・噴火

 そこで気になるのが、噴火や地震が原因でクルマがキズ付いてしまったとき、任意で加入する自動車保険で修理代は支払われるか?だろう。

 一般的な事故や衝突でクルマの修理費を保険金でカバーできるのが「車両保険」だ。
保険会社によって名称は異なるが、ほとんどの会社が一般保証タイプと限定保証タイプの2種類を設定している。

 これらの違いを説明すると限定保証タイプは、当て逃げなど相手の車両が確認できない接触事故、転覆・墜落、自らの運転でガードレールにぶつかったなどの自爆事故に対しては保険金の支払いはされない。一般保証タイプは、それらもカバーするため、昔は「フルカバータイプ」などと呼ばれていた。

 また、どちらの車両保険も、飛来物・落下物や台風・洪水・高潮が原因でクルマが損害を受けた場合は保険金が支払われる。

 となると、噴石が飛んできてガラスが割れた、津波でクルマが流された、地震でモノが落ちてきてボディが凹んだなども保険金の支払い対象になりそうだ。
ところが「地震・噴火・津波」が原因による損害に対しては保険金を支払わない、と損害保険会社のホームページの車両保険のページにはしっかりと明記されている。
つまり、車両保険を契約していても、地震や噴火が原因となるクルマの損害には保険金は支払われないということだ。

 最近は地震が多いためか特約(オプションのようなもの)で”地震・噴火・津波「車両全損時定額払」特約というのがある。カンタンにいえばクルマの地震保険だ。
しかし、その名称のように保険金が支払われるのは、保険会社が定める「全損」となったとき。全損と認められれば、編集部で確認した範囲では一律50万円が支払われる(車両保険金額が50万円未満の場合は契約金額)。

 つまり、全損とならなければ保険金は支払われないし、たとえ300万円のクルマでも50万円しか払われない。さらに、一般的な車両保険は、クルマが全損扱いとなって保険金を受け取るとクルマの所有権は保険会社へと移る。そのため廃車するかなどの判断や手続き、費用は保険会社が行うことになる。

 ところが、この地震・噴火・津波「車両全損時定額払」特約では、保険金が支払われても所有権は保険契約者にあるため、廃車手続きと費用は自身で行わなければならない。となると、50万円で廃車にかかる費用はオーナーが負担することになる(クルマが動かないときは移動費用も)。

 地震・噴火・津波「車両全損時定額払」特約の保険料は、個々の契約状況で異なるため明確な金額は出せない。ただ、建物や家財に付ける地震保険の保険料から想像するに、けっして安くはないだろう。

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