マツダデザイン 若手たちの奮闘[インサイドストーリー] (3/3ページ)

エクステリアデザインでは激しいぶつかり合いも

新型ロードスター クレイモデルイメージ

 エクステリアデザインも、開発チームのこだわりの賜物だ。リードモデラーの伊藤政則さんは、自身のこだわりをこう語る。
「先入観なく、ひと目で美しく感じて頂くこと。ライトウエイトスポーツらしい個性を備えつつ、時を経ても周囲に埋もれることのない、際立った存在感を全体のプロポーションで表現することにこだわりました」(伊藤さん)。プロポーションとは、まさにクルマの命だけに、相当の困難が伴ったことだろう。

新型ロードスター クレイモデル アップ画像01
デザイナーの情熱を、クレーモデラーのさらなる情熱が形にしていく。若手とベテラン。さらに若手のなかでのさまざまなぶつかり合いが、新型ロードスターを生んだ

 エクステリア担当の若手デザイナーたちも、熱い志にあふれたメンバー揃い。その現場では、とてつもない熱量で開発が進められた。デザイナーの椿貴紀さんは、こんな思い出を打ち明けてくれた。
「立体造形をする過程でのデザイナーとモデラーとのぶつかりあいは、他の車種よりも多かったですね。やっぱりマツダでロードスターを作るというのは、本当に特別なことなんです。喧々諤々やりあいましたね」(椿さん)

新型ロードスター クレイモデル アップ画像02
デザインをクレーによって形にする。さまざまなディテールについて、徹底的な検証が行なわれ、意見が交わされた

 そんなぶつかりあいの当事者のひとりだったのが、クレーモデラーの山下瞬さん。
「いいモノを作りたいという想いは、みんな一緒なんです。だからぶつかり合いもスゴいんですよ」(山下さん)その甲斐あって、会心の出来と言えるエクステリアデザインが完成。「新型ロードスターは、魂を削って、魂を注いだモデルです。魂動デザインの表現のひとつの極みに到達していると思います」(山下さん)
「ほんの小さなディテールにも、機能や想いが隠されています。そんなことを思い浮かべながら見ていただけるとうれしいですね」(椿さん)

 改めて若手スタッフに注目してデザインというものを見ていくと、情熱のほとばしりすら感じられるほど。うまく取りまとめを行なうベテランと、ときにはストレートに感性をぶつける若手で構成された新型ロードスターのデザインチーム。その調和がうまくいったからこその新型ロードスターが誕生したわけで、新しい価値観での原点回帰に成功しているといっていいだろう。
その点についても、チーフデザイナーの中山雅さんは、「ロードスターの呪縛にとらわれずにデザインできたのは、若手たちのおかげです」と微笑んでくれた。

マツダ 集合写真その3

画像ギャラリー