新型アウディ「R8」はカーボンを採用して軽量・高剛性ボディを手に入れた

新型アウディ「R8」はカーボンを採用して軽量・高剛性ボディを手に入れた

■カーボンとアルミを組み合わせた新ボディ
610ps仕様の5.2LV10もラインアップ

 正直に言うと、最初はビッグマイナーチェンジかと思った。それほど新型アウディR8の外観は先代と代わり映えしない。しかし中身はまったくの別物で、正真正銘のフルモデルチェンジだ。 一番の見所はボディ。先代のオールアルミ製からCFRP(カーボンファイバー強化樹脂)との組み合わせへと進化した。新しい基本骨格の採用は、車重を50kg減らすと同時に、捻り剛性は実に40%も向上させた。

新型R8 Coupé 5.2 FSI quattro。左はV10、右はスポーティ仕様のV10 Plus
新型R8 Coupé 5.2 FSI quattro。左はV10、右はスポーティ仕様のV10Plus
5.2LV10エンジンをミッドシップ搭載。7速Sトロニックを組み合わせ、駆動方式は4WD
5.2LV10エンジンをミッドシップ搭載。7速Sトロニックを組み合わせ、駆動方式は4WD

 R8に与えられた新ボディは、じつはランボルギーニとの共同で開発。寸法こそ違えど基本的に多くの部分をウラカンと共有する。
コックピット後方のボディ中央に搭載するエンジンは、V型10気筒5.2Lでユーザーの要望に沿い自然吸気を踏襲した。V10で最高出力540ps、V10 Plusでは610psを発生する。トランスミッションはデュアルクラッチの7速S-tronicを採用した。
4WDシステムには従来のビスカス式に換えて、必要に応じて前後0:100〜100:0まで自在にトルクを配分する電子制御式を取り入れた。

V10 Plusは固定式リヤウイングなどスポーティな仕様
V10 Plusは固定式リヤウイングなどスポーティな仕様

 試乗したスポーティ仕様のV10 Plusのサスペンションは、かなりハードな設定だ。だが、屈強なボディはあらゆる入力をガッチリと受け止め、快適といえる乗り心地を実現している。
リヤタイヤはシャープなターンインに対してまったく遅れずに追従する。クルマが小さくなったかのように意のままに曲がるのだ。ミッドシップの旨味を、高剛性ボディがフルに引き出している感じだ。しかも新しい4WDシステムが盤石の安定性を叶えている。

 ESP(車両挙動安定装置)がオフになる新設定のパフォーマンスモード「ドライ」に設定すると、アクセルを踏み過ぎて大きくカウンターステアを当てているような状況下で、大きく滑りながらもスピンしそうな兆候は絶対に見せない。とにかく不安なく、思い切り走りを楽しめる。
慣れてくるとステアリングを中立付近まで戻して軽くドリフトに持ち込むことも鼻唄まじりで楽しめるのだ。610psのミッドシップでだ!

 そんな気持ちいい走りの実現には、V10エンジンも貢献している。自然吸気とはいえ低・中速域でもトルクは十分だ。リニアなレスポンスは、コントロール性の高さ、ひいてはクルマとの一体感に繋がっている。しかもアクセルを深々と踏み込めば、快音を響かせながら8500rpmからのレッドゾーンを突き抜ける勢いで、凄まじいパワーが炸裂するのだ。
このセグメントにおいては過給エンジンが増えているが、アウディのような素晴らしい自然吸気エンジンを味わってしまうと、すべてが色褪せて見える。 新型R8は外観こそ新鮮味はないが、走りは格段に進化を遂げた。初代のデビュー以来、同セグメントは数多くの強力なライバルがひしめいている。新型R8の存在感は他の追随を許さない。

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諸元表
車名 --- ---
グレード --- ---
全長×全幅×全高 (mm) ---×---×--- ---×---×---
ホイールベース (mm) --- ---
トレッド 前/後 (mm) ---/--- ---/---
車両重量 (kg) --- ---
パワーユニットタイプ --- ---
排気量 (cc) --- ---
最高出力 (kW[ps]/rpm) --- ---
最大トルク (Nm[kg-m]/rpm) --- ---
駆動方式 --- ---
トランスミッション
サスペンション 前/後 ---/--- ---/---
ブレーキ 前/後 ---/--- ---/---
タイヤサイズ 前/後 ---/--- ---/---
JC08モード燃費 (km/L) --- ---
価格 (万円・税込) --- ---

画像ギャラリー