ついに取り締まり強化か?悪質自転車乗りに追いつかない講習制度

ついに取り締まり強化か?悪質自転車乗りに追いつかない講習制度

■国沢光宏レポート
たった一人の違反自転車運転者ために
赤字覚悟で講習会を開かなければならない実状

 7月24日のニュースで「なぜ無法自転車を放置するか」を取り上げ「違反講習のシステムができ上がっていないため熱心に取り締まりを行っていない」と紹介した。

 すると大阪で早くも2枚の反則切符を交付された違反者が出てきたのである。
大慌てしてるのが警察だ。すでにWebを見ると「マンツーマンの講習になる」とか「膝詰めの説教か?」といった珍事扱いのニュースになっており、警察も受講命令をいつ出すか揺れている様子(7月31日出すという報道も)。
そもそも警察は、こんなに早い段階で2回も違反を繰り返す自転車乗りなどいないと考えていたようである。

日本は左側通行が基本。写真のように反対車線を走行していることを意識していない自転車は多い
日本は左側通行が基本。写真のように反対車線を走行していることを意識していない自転車は多い

 ちなみに違反の内容は「ブレーキが付いていない自転車に乗っていた」。いわゆるピストと呼ばれる固定ギア(ペダルと後輪が直結しておりペダルでブレーキも掛ける)の自転車も、車両運送法だと手で機能するブレーキを前後に装着しなければならない。違反者の自転車には後輪にしかついていなかった。

 この違反者、7月9日にブレーキが付いていないと言うことで違反切符を切られた。なのにブレーキを付けること無く乗り続け、7月15日に同じ場所で取り締まられたという。「ピストはブレーキ機能が付いている!」と主張する確信犯かもしれません。もちろん2枚交付された人は全国初。

信号無視や右側通行などをする自転車は多い。ところが、そんな自転車でもクルマと接触事故を起きれば交通弱者となる
信号無視や右側通行などをする自転車は多い。ところが、そんな自転車でもクルマと接触事故を起きれば交通弱者となる

 講習命令出たのは1人。前述のニュースで書いた通り、これだと全くコストパフォーマンスが合わない。講習会場をほぼ1日確保しなければならず、講師だって必要。一方、講習費税込み5700円。1組50人くらいになれば28万5千円の「揚がり」になるけれど、1人だと完全に赤字。

 こう書くと「赤字でもいいだろう」と思うかもしれない。確かに犯罪などの対応コストはプライスレスに思える。しかし違反講習に代表される軽微な脱法行為対応の対応は、持ち出し無しが原則。損しないという約束で天下り団体を作るのだった。かくなる上は「ドンドン行こう!」か。

 大阪府警は猛急で講習システムを立ち上げることだろう。当然の如く「お客さん」が必要になってくる。全国で一番早く、自転車の違反を熱心に取り締まる地域になるかもしれません。できれば危険自転車の多い東京都も可及的速やかに講習システムを立ち上げ、無謀運転を取り締まってほしい。

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