トヨタ新型シエンタはHVモデル投入でホンダ・フリードを猛追

トヨタ新型シエンタはHVモデル投入でホンダ・フリードを猛追

新型シエンタは3列シートでまさにアクアαだ

 トヨタの最小ミニバン「シエンタ」が12年振りにモデルチェンジ、さらにパワーアップしてデビューした。

 初代シエンタは5ナンバーサイズミニバンとして平成15(2003)年に登場したが、平成22(’11)年に一旦生産を終了。だが、5ナンバーサイズながら3列シートを備えた7人乗り「ミニミニバン」を惜しむ声が上がり、翌年に販売を再開した経緯を持つ。
この度フルモデルチェンジされ2代目は、同様のコンセプトを持つホンダのフリードを撃破すべく、商品性に更なる磨きをかけてきた。

ヘッドライトやテールランプまわり、そしてリヤドア後部の「うねり」などに一筆書きをモチーフにした造形を採用。エクステリアのデザインイメージは「トレッキングシューズ」がモチーフ
ヘッドライトやテールランプまわり、そしてリヤドア後部の「うねり」などに一筆書きをモチーフにした造形を採用。エクステリアのデザインイメージは「トレッキングシューズ」がモチーフ

 新型のボディ寸法は、全長を先代より約130mmストレッチした以外は、ほぼ先代モデルをキープ。というより、フリードのディメンションに近づいたともいえる。
トヨタの開発によると、モノコックボディには前半部アクア、後半部ウィッシュのプラットフォームを用いているという。
ハイブリッド(詳細は後述)は2列目シートの足元にニッケル水素バッテリーを搭載(ガソリンタンクはガソリン車/ハイブリッドともに2列目シート床下)することで、荷室やインテリアを圧迫しないように配慮されている。
インテリアは全て3列シート仕様で、2列目が3人掛けか2人掛けかで、6人乗り仕様/7人乗り仕様を作り分けている。

 パワートレインはライバルのフリードと同様、ガソリンとハイブリッドの2種類を用意する。ガソリンエンジンは先のカローラに初搭載された1.5L直4エンジン「2NR-FKE」を採用(最高出力109ps/6000rpm、最大トルク13.9kg-m/4400rpm)。アイドリングストップ機構「Stop&Start System」を全車に標準装備するなどし、JC08モード燃費は20.6km/Lをマークする。
ハイブリッドはアクア譲りの1NZ-FXE+THS IIを採用。JC08モード燃費は27.2km/Lと、ライバルのフリードハイブリッドを5.6km/L上回っている。
ことカタログスペックを見る限り、ライバルを相当意識した内容となっている。では、実際に走るとどうなのか?

  

あたりの柔らかい乗り味が○

 試乗会が行われた東京の豊洲から、台場方面に向かって走り出す。グレードはガソリン車のG・6人乗り、16インチアルミ仕様だ。

 シグナルスタートでアクセルを踏む込むと3000rpmくらいまで回転が上昇し、ややノイジー。だがタウンスピードで巡航しているかぎりはそれほどでもない。それよりも、あたりのやわらかい乗り味が印象的だ。
路面の継ぎ目をうまくいなしてくれる足捌きはミニバン離れしている。ガソリン車の15インチ仕様は何故か16インチ仕様よりも硬い印象。シエンタ

 続いて、ハイブリッドのG・7人乗り、16インチアルミ仕様に乗る。

インテリアのデザインイメージは「Seamless Fun-ction」。誰もが運転しやすく、心地よく使えるような室内空間を目指したという。ガソリン車とハイブリッドではメーターが異なる
インテリアのデザインイメージは「Seamless Fun-ction」。誰もが運転しやすく、心地よく使えるような室内空間を目指したという。ガソリン車とハイブリッドではメーターが異なる

 トヨタの開発いわく「ガソリンとハイブリッドのサスペンションは共通」とのことだが、先ほど試乗したガソリン車より乗り味が硬い印象。プリウスやアクアのような、突っ張った足捌きとでもいうべきか。ハイブリッドの15インチアルミ仕様はやや当たりが柔らかくなるとはいえ、根本的な硬さはそのままだ。

  

荷室寸法は1430mm(2列目シート、3列目シート格納時)、荷室幅1260mm、荷室高1085mmを確保。荷室フロア高は505mm(2WDの場合)。広大かつ、使いやすいラゲッジルーム
荷室寸法は1430mm(2列目シート、3列目シート格納時)、荷室幅1260mm、荷室高1085mmを確保。荷室フロア高は505mm(2WDの場合)。広大かつ、使いやすいラゲッジルーム

 2列目、3列目シートの乗り心地もチェックした。
ガソリン、ハイブリッドともに2列目シートは上級ミニバンと比較しても遜色ない乗り心地で、1<2<3の順番でシートのヒップポイントが上がっているために視界もばっちり。シートのクッションもたっぷり取られている。
3列目シートは膝まわりの空間こそミニマムだが、座面形状や面積は十分。あえて文句をつけるとすれば、エアコンの冷気が当たりづらく、真夏はやや辛いかもしれない。

 新型シエンタは、実質的にはアクアのミニバン版というべきモデルだろう。プリウスとプリウスαのような関係といえる。アクアαならぬシエンタは果たして、ライバルのフリードの販売台数を抜くことができるのか?

●トヨタ・シエンタ主要諸元表

ハイブリッドガソリン
グレードG(6/7人乗り)&X(7人乗り)G(6/7人乗り)&X(7人乗り)X”V Package”
全長×全幅×全高 (mm)4235×1710×1765
ホイールベース (mm)2750
車両重量(kg)13801320【1380】1310【1370】
パワーユニット直4DOHC+モーター直4DOHC
排気量 (cc)1496
エンジン最高出力(kw[ps]/rpm)54[74]/480080[109]/6000
最大トルク(N・m[kg-m]/rpm)111[11.3]/3600〜4400136[13.9]/4400
モーター最高出力(kw[ps])45[61]
最大トルク(N・m[kg-m])169[17.2]
トランスミッション電気式無段変速機CVT
JC08モード燃費 (km/L)27.220.2【15.4】20.6【15.4】
サスペンション 前/後ストラット/トーションビーム【ダブルウイッシュボーン】
ブレーキ 前/後ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤサイズ 前後185/65R15

※【】内は4WD

 <レポート:CARトップ編集部 加藤元章>

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