フォルクスワーゲン・ポロGTIはこれまで2ペダルMTの7速DSGのみのラインナップだったが、今回6速MTを追加された。さらにゴルフGTI、ゴルフRにも6速MTが同時に導入され、日本向けとしてはじつに6年ぶりのマニュアルトランスミッション(MT)モデルが登場したことになる。
この6速MTはかつてFFモデルに大排気量エンジンを搭載するために開発されたユニットで、インプットシャフト1本、1-4速のアウトプットシャフト、5-6速&リバースのアウトプットシャフトで構成される「3軸構造」を採用。全長を短縮しながら多段化を実現。ギヤボックスハウジングは軽量のマグネシウム製だ。
コンパクトなホットハッチ「ポロGTI」。7速DSGモデルと6速MTモデルでエクステリアの相違点はない。フォルクスワーゲン車で、スポーティな「GTI」や「R」には車名を表すエンブレムは装着されない ポロGTIは、6速MTを搭載しただけでなくエンジンにも手が入っている。実は7速DSG仕様は、トランスミッションのトルク許容量に合わせて最大トルクは250Nmでセーブされていた。だが、6速MTのトルク許容量に合わせ最大トルクは320Nmに向上。最高出力は192PSと変更ないが、発生回転数は7速DSG仕様よりも1100rpm低い4300~6200rpmと幅広いレンジで発揮する。
フットワーク系は車体構造やタイヤ基本性能の変更はない。だが、6速MT専用アイテムとして、ドライバーの好みでサスペンション制御やステアリング制御、エンジンサウンドをノーマル/スポーツに変更可能なスポーツセレクトシャシー付きの「スポーツパフォーマンスキット」採用している。