日産がWEC残り6レースをすべて参戦見送り!

日産がWEC残り6レースをすべて参戦見送り!

■国沢光宏レポート
日産GT-R LMニスモのハイブリッドシステム開発が頓挫?
6月のル・マン24時間レース以外のWECをすべてキャンセル

 半分予想していたことながら、日産は今シーズンのWEC(FIA世界耐久選手権)参戦を見送るという発表を行った。富士6時間(10月11日・富士スピードウェイ)を含め、残る6戦に出ないということである。日本人WECファンからすれば大いに残念なこと。フランスで6月に開催されたル・マン24時間レース(以降:ル・マン24H)の前の2戦もスキップしていたため、WECはル・マン24Hだけの参戦ということになります。nissan

 本来ならメーカーチームの場合、シリーズエントリーになる。F1やWRCと同じ世界選手権で、そんな好き勝手に出ないことを決めていいのか? とも思うけれど、モータースポーツ界ってフランスが強い。フランスのルノー・グループの日産は、その政治力の恩命を受けたのだろう。とりあえずペナルティを与えるような話にはなっていないようだ。

 なんでル・マン24H以降の参戦を取りやめたのかといえば、ハイブリッドシステムの開発がアメリカのチームに出来なかった、ということだろう。ル・マン24H以前も以降も、全く上手く行っていない、ということである。一番イライラしてるの日産に他ならない。果たして来シーズンのWECどうする?

 日産がその気にさえなれば、来シーズンに間に合わせることは不可能では無い。ルノーだってF1の技術をたくさん持ってる。最も嬉しいのは「もはやこうなれば!」という日産の大暴れ。出来ればFF(前輪駆動)ベースの後輪モーター補助型ハイブリッドのWECカーを見てみたい。

カウルを外した日産GT-R LMニスモ。エンジンをフロントに搭載・前輪駆動というレーシングカーとしては異例のレイアウトを採用
カウルを外した日産GT-R LMニスモ。エンジンをフロントに搭載・前輪駆動というレーシングカーとしては異例のレイアウトを採用

 日産が主導権握って開発すれば、そう難しいことでもないと考える。エンジンや車体はすでに90%くらい仕上がっているため(特にコスワースチューンのエンジン良い)、ハイブリッドユニットと、リヤの駆動システムを煮詰めるだけ。来年のル・マン24Hまで10ヶ月ありますから。

 当然ながら「ル・マン24Hも出ない」というチョイスもあり得るけれど、今の日産の財政事情を考えば「止める」より「進む」の方が可能性高い。それこそルノーの技術を入れ、フランスも巻き込んで開発したら面白いだろう。新しい情報が分かり次第、レポートしていきたい。

 また、来年のル・マン24Hにはフォードもカムバックしてくる。何と! ポルシェにアウディ、トヨタ、日産、フォードという5つものワークスチームが揃う。日産の場合、とりあえず2015年と2016年の参加を発表しているため、ル・マン24Hにだけは出てくると思う。