「ハイエース」のドレスアップが再燃した理由

「ハイエース」のドレスアップが再燃した理由

■働くクルマを楽しむクルマとして人気も高い

 建築関係の職人さんが道具を積んで移動する、あるいは商店主が荷物を運搬するといった「働くクルマ」としてトヨタの「ハイエース」の人気はとても高い。

 意識して街中で走っているのを見ていれば、その頻度はプリウスと同等か、それ以上かも知れない。2004年に現行型が発売されて以来、とにかくハイエースは売れに売れまくっている。ハイエース

2004年にデビューしたハイエースはマイナーチェンジを繰り返し、現在は“4型”と呼ばれている。2015年になりガソリン車は6速ATを搭載する(写真は4型スーパーGL)
2004年にデビューしたハイエースはマイナーチェンジを繰り返し、現在は“4型”と呼ばれている。2015年になりガソリン車は6速ATを搭載する(写真は4型スーパーGL)

 そんなハイエースはカスタマイズに対するニーズが多く、ローダウン(車高を下げる)仕様にも人気が集まる。

 サスペンションは、フロントがトーションバーと呼ばれる純正部品を調整するだけで車高を下げることが可能で、リヤは市販の専用ブロックをホーシングと呼ばれる車軸とリーフスプリング(板バネ)の間に挟むことで車高が下がる。つまり、一般的な乗用車のように、市販のローダウン用コイルスプリングや車高調キットを一切使わない。極端な話、ブロックと呼ばれるパーツさえ用意すれば、あとは工具だけでローダウンできてしまうのだ。

 このように比較的簡単にローダウンできる。ローダウン後は腰高感がなくなってスタイリング面のバランスだっていい。

 しかし、いいことばかりではない。ローダウンしたあとの不快な乗り心地が尋常ではないレベルなのだ。

 元来、商用車として設計された足まわりは重たい荷物に耐えられ、乗り心地は硬めだ。これをローダウンするとドッスン、バッタンと跳ねや突き上げ感が甚だしく、さらには右、左へとロールしやすくなり、乗れたものではなくなる。

ハイエースはカスタムが大人気。エクステリアのエアロパーツはもちろん、インテリアにも市販パーツが数多い。ローダウンするための足まわりパーツも揃っている(写真はケースペック・シルクブレイズのデモカー)
ハイエースはカスタムが大人気。エクステリアのエアロパーツはもちろん、インテリアにも市販パーツが数多い。ローダウンするための足まわりパーツも揃っている(写真はケースペック・シルクブレイズのデモカー)

 そこで、ローダウンを前提として乗り心地を改善すべくさまざまなハイエース専用のパーツが発売られている。また、これらの足まわりのパーツを使ってのセッティングノウハウ を持つ専門ショップが“ハイエース屋さん”だ。その考え、手法はまさに十人十色であるが、ユーザーニーズの合致した快適なローダウンの実現を目指している点でみな同じ。

 どんなクルマも乗り心地の善し悪しは、人それぞれに感じ方が異なるゆえに「これが正解」は存在しない。しかし、商用のハイエースだからこそローダウンと快適な走りを両立の追求は面白く、やり始めるとハマってしまう。

 インテリアだって広々としており、ここもカスタムする人気のポイントとなっている。

 ゆえに、ハイエースには熱狂的なユーザーが多いのも事実。

 ミニバンの登場で一時は鳴りを潜めていたワンボックスであるが、200系型のハイエースの登場で再び人気に火がつき、“乗用車感覚”で付き合うユーザーが今も増殖中だ。

  

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