プロのカーデザイナーからの手ほどきを受ける!?

プロのカーデザイナーからの手ほどきを受ける!?

■超小型モビリティを提案する学生たちをプロのデザイナーが直接指導

 電気自動車(EV)の普及に向けて活動をしている電気自動車普及協会(APEV)が、超小型モビリティをテーマに、次世代を担う学生が地域とモビリティの在り方と超小型モビリティのデザイン提案をする、という第2回「国際学生EV超小型モビリティデザインコンテスト2015」を開催している。

 合計44校98チームがこれにエントリーし、その中から17校25チームが1次審査を通過。その通過チーム向けのワークショップが8月18日と20日の2日間に渡って開催された。

 学生たちが、自らのレベルを知り、その企画・デザイン・プレゼンテーションの質を上げるため、プロから直接指導を受ける機会を、とコンテスト実行委員会アドバイザーの山下敏男さん(INTERROBANG DESIGN INC.)が監修して行なわれたもの。講師陣は本田技術研究所のデザイナーと日産自動車のデザイナー、いずれも現役のプロデザイナーが担当した。

 これに参加したのは国内から参加の2日間で計13チーム。まず、それぞれが1次審査を通過した提案を持ち込み、持ち時間の中で、デザイナーたちの前でプレゼンテーションを行ない、それについて直接指導を受けるという内容。

Workshop006プレゼンテーションの後、まずプロデザイナーからの講習が開催された。18日は協賛企業でもあるダッソー・システムズの会議室で、ホンダのデザイナーが参加して開催された。ホンダのデザイナーからは、デザインスケッチの勘所とその書き方の実演といったレクチャーが行なわれた。そして、20日は、都内にある日産のオフサイトインターンシップスタジオで日産のデザイナーを講師として開催され、エクステリア、インテリアそれぞれのデザインに際しての留意点という内容でのレクチャーが行なわれた。

Workshop004Workshop003Workshop002Workshop005午後の実習時間を使って、参加学生たちは指摘された部分を修正していく。各チームの提案は、シチュエーションも想定ユーザーもさまざまであるが、プロデザイナーからの指摘もさまざま。中にはコンセプトの見直しが必要なチームもある。
そうなると、一次審査を通過したアイデアから離れることになるチームも出てきそうなのだが、山下アドバイザーは「良いものを作るコンテストなんだからそれは問題 じゃない。
ブラッシュアップしていって前の形が無くなってしまっても基本のコンセプトがしっかりしてブレなければかまわない。コンテストを勝っていこうという気持ちが重要」という。

 今回、20日の日産のデザイナーによるワークショップを取材させてもらったが、各デザイナーがそれぞれのテーブルを回り、直接絵を描いてお互いのアイデアをぶつけたり、ちょっとした手直しで車両デザインが見違えるようになったり、あっという間の実習時間であった。

 ワークショップを終え、山下敏男アドバイザーは「プロの方から直接話を聴いてモヤッとしていたものがハッキリしてきたチームもあるだろうし、逆にモヤモヤしてしまっているチームもあるでしょうが、これを学校に持ち帰ってチームメンバーとしっかり話し合い、良いものにして2次審査を提出できるよう、期待しています」とコメント。

 また、日産自動車プロダクトデザイン部の佐藤 敦デザイナーからは「EVだからこそできるもの、というところに迫っていない。EVだからこそできるもの、という要素を提案にしっかり織り込んでほしい」とアドバイスがあった。

 総評として、日産の倉持卓司スタジオチーフが「全体を通して感じることは、枠にはまらず自由にのびのびとアイデアを膨らませた提案が欲しいと思いました。もっと大きなアイデアにして提案したほうがいいコンペにもなるし。あまりにもイマジネーションに乏しい印象を受けます」と厳しいコメントが寄せられた。

 実際に参加した麻生建築&デザイン専門学校の学生は「自分たちの提案には軸が無く、すべてがバラバラになっていたんです。そこを指摘されてしまって、わかってはいたんで何も言い返せなかったですね。今日のワークショップで軸を作ろうということになって、それに従っていろいろな変更が必要となりました。1次審査の提案の原型はとどめないかもしれませんが、雰囲気だけは残せるかなと思います」と感想を残してくれた。
今回参加できなかった残りの2名のチームメンバーとともにこのブラッシュアップを早急に進めるという。

 また、京都工芸繊維大学の学生は「いろいろ指摘はされましたが、コンセプトは変えず進めていきます。実は一次審査の提案提出してから変更したいと思っていたこともあったので、それを練り込んでいきます。今日はプロの方からの新しい提案ももらい、自分たちのアイデアが狭かったなということも実感できました。2次審査に向けてこれからがんばります」とコメントしてくれた。

 2次審査の締め切りはなんと9月11日。残り3週間余りだが、このワークショップの経験を活かして、東京モーターショーのSMART MOBILITY CITY 2015会場で11月4日に開催となる表彰式に出席できることを望んで止まない。

 <関連記事>

未来のクルマ社会を提案? 「超小型モビリティコンテスト」一次審査結果発表!(2015.8.4)

未来を提案する超小型モビリティデザインコンテスト参加チーム決定!(2015.6.4)

画像ギャラリー