ピアノからF1エンジンまで遊びの道具を作り出す天才カンパニー YAMAHA!

ピアノからF1エンジンまで遊びの道具を作り出す天才カンパニー YAMAHA!

■トヨタ2000GTやレクサスLFAのエンジンなどを送り出す孤高の技術屋集団

 楽器を作るのがヤマハで、オートバイや船外機などを作っているのがヤマハ発動機。ヤマハ発動機は二輪の最高峰レースであるモトGPニ参戦しているのは周知の事実だが、かつては4輪用のレーシングエンジンも造り活躍した。特にF1エンジンでは鈴木亜久里や片山右京などと世界を相手に闘った技術屋集団だ。

 若い人たちはご存じない方も多いだろうが、1960年代に日本初の本格的オフロードモデルを送り出したのがヤマハDT1だ(ちなみに当時のヤマハは市販オン・オフもレースモデルも問わずに車名にアルファベットがついており、H:90cc/A:125cc/C:175cc/D:250cc/R:350ccで排気量区分けしていた)。

?ヤマハDT1という日本初の本格的トレールバイク。それまではスクランブラーという中途半端なカテゴリーに、前後のサスストロークが長く最低地上高が高い軽量で登坂能力の高いマシンが登場し、瞬く間に人気マシンになった
ヤマハDT1という日本初の本格的トレールバイク。それまではスクランブラーという中途半端なカテゴリーに、前後のサスストロークが長く最低地上高が高い軽量で登坂能力の高いマシンが登場し、瞬く間に人気マシンになった

 オートバイでは革新的な技術開発はさることながら、シンプルでいてスタイリッシュで飽きのこないデザインが「ヤマハ」らしさの真骨頂だった。

 一方でヤマハ発動機の技術者集団は技術的アドバンテージを四輪のエンジン技術にまで及んだ。皆さんご存知のトヨタ2000GTの3M−Gツインカム、RT55と呼ばれた1600GT用9R型ツインカム、初代コロナマークIIのGSSに搭載された8R-G(10R型)、そして名機2T-Gと18R-Gなどなど数え上げたらきりがないほど。ちなみに4A-Gや1G、5M−G、最近ではLEXUS LFAのV10エンジンまでもがヤマハの手が入っていると言う。

トヨタ2000GT用3M-Gエンジンは2リッター6気筒DOHC12バルブと言う当時としては驚異的高性能エンジン
トヨタ2000GT用3M-Gエンジンは2リッター6気筒DOHC12バルブと言う当時としては驚異的高性能エンジン

 もちろんトヨタだけでなく、フォードやボルボにもコンプリートエンジンの供給を行なっている。

 何より驚いたのは、1984年12月の暮れに「ヤマハOX66という2リッターV6の5バルブエンジンで全日本F2選手権とGCシリーズに参戦する」と発表したからだ。ホンダが先んじていたF2のV6エンジンで敢えて挑んだのだ。そこからはF3000用のV8となったOX77、F1エンジンとなったOX88、V12気筒となったOX99、OX10、OX11迄と1997年までエンジン供給するなど、技術屋集団として世界的にも名を馳せた。

  

?1984年12月にヤマハが突如アナウンスした全日本F2&GC用レーシングエンジン、OX66。2リッターV6の5バルブは330馬力を絞り出した。ユーザーが少なかったが、ホンダ勢を苦しめた。後にレギュレーションの改訂から3リッターV8の5バルブのOX77へと進化した
1984年12月にヤマハが突如アナウンスした全日本F2&GC用レーシングエンジン、OX66。2リッターV6の5バルブは330馬力を絞り出した。ユーザーが少なかったが、ホンダ勢を苦しめた。後にレギュレーションの改訂から3リッターV8の5バルブのOX77へと進化した

 そして今年、鈴鹿8時間耐久レースでは、19年ぶりに優勝を遂げ「ヤマハ復活」をアピールするだけでなく、Moto GPでもホンダを相手に速さを見せつけチャンピオン争いを面白くしてくれている。

 唯一無二の技術屋集団であるヤマハ、今後もなにかをやってくれる匂いを十二分に感じさせてくれる会社である。

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