VWディーゼル車両から排出される不正排気ガスNOxの危険度!

VWディーゼル車両から排出される不正排気ガスNOxの危険度!

ディーゼルの排出ガスに光化学スモッグの原因となる有害物質が…

 VWのディーゼル車両の排気ガス不正により基準値より多く排出されるNOxだけれど、メディアを含め、皆さんどんな物質なのか御存知ないようだ。以下、NOxとその危険度についてまずは紹介したいと思う。

ワーゲン
今回の不祥事で引責辞任したウィンターコーンCEO(最高経営責任者)は8年に及ぶ陣頭指揮で世界シェア一位を目指していた。

 まず正式名称は『窒素酸化物』となる。もう少し詳しく書くと『一酸化窒素』と『二酸化窒素』等で、自動車の排気ガスから両方出るため『NOx』と表記されます。
無味。無臭の気体で、排気ガス中に含まれていても全く解らない。

 人体に対する直接的な加害性だけれど、濃度で決まってくる。長期的な環境基準は0,06ppm以下。短期だと0,2ppm以下なら問題ないとされてます。参考までに書いておくと石油ファンヒーターなど室内で使った時のNOx濃度は、スイッチ入れて30分後で5ppm程度。
大気中のNOxの半分はトラックから排出され、残りが発電所や工場などから出ます。乗用車から排出されるNOxなど微々たるもの。そもそも都市部を除けば、全く問題になる数値にはならない。加えて長い渋滞や下り坂などなど、テストモード以外では普通にNOxを出しているようだ。自動車から出る排出ガスの中では最もマイルド。

 ではなんで厳しく規制をするかといえば、光化学スモッグの原因物質になるからだ。1960年代、ロサンゼルスで発生し、1972年代には練馬区の中学校で(私がPTA会長をやった中学なので詳しい)校庭に居た生徒がバタバタ倒れるというほど、極めて強烈な健康被害を出す。ワーゲン
当時のNHKのニュースで、カメラのアップになったのが家内の姉である。
私は当時近隣の中野に住んでいたため、以後、公害問題を強く意識するようになる。電気自動車や燃料電池車を好むのは、この時の体験がベースになっているほど。

 脱線したけれど、そんなことで都市部に集中するNOx対策は、大きな社会的なテーマになった。だからこそ他の排気物質より、攻撃性が低いと思われるNOxの規制を厳しくしたのである。そもそもNOxの排出量だって、アメリカ以外の国や地域であれば大きな問題にならないレベルだと考えていい。

 そんなことで、VW不正の本質は実害でなく「国を騙した」という点にある。他のメーカーからすれば「約束を破った」。ましてや人の命を乗せる自動車を作っている企業が、ウソをついたらダメだと思う。さらなる情報公開をすべきだ。

  

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