[第44回東モ情報130]開発主査、「30kWhリーフに満足しているわけではない!」

[第44回東モ情報130]開発主査、「30kWhリーフに満足しているわけではない!」

 10月30日(金)より一般公開が始まっている第44回東京モーターショー。そこで登場した日産リーフの30kWhモデル。

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LEAF30_000航続距離をこれまでよりも大きく伸ばすことができたこの新リーフについて、そのCVE(チーフ・ヴィークル・エンジニア)である門田英稔さんが語ってくれた。

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リーフの外観が変わらなかったことについては「私のせいじゃないですよ」と(笑)

 門田CVEは、日産リーフの登場前から開発主査を務めている、まさにMr.LEAFであり、社内でも「彼に代わる人がまだいない」と言われるほどの電気自動車スペシャリストだ。その門田さんが東京モーターショーの会場で、新しいリーフの詳細を訊く機会ができた。

 すでに日産リーフが登場して5年が経過。現在では、国内だけでなく、イギリスとアメリカで生産され、そしてワールドワイドに販売されている。すでに販売台数は20万台に達する勢いである。LEAF30_008

「30kWhモデルを出してこれでようやくスタートラインに立てたと思っています。さまざまな起こりうることを想定し、そして慎重にやってきました。満足できる品質になってきたし、ようやくひと回りしたところですね」とこれまでの成果をアピール。

 バッテリーの構造を見直し、抵抗も下げており容量を25%アップしたにもかかわらず、バッテリーパック自体のサイズは大きく変更することなく搭載することになる。また、衝突回避および衝突時の被害低減を支援する「エマージェンシーブレーキ」、走行中の車線逸脱回避を支援する「LDW(車線逸脱警報)」を全車標準装備とする。その一方で、コストを抑えることを目的とし、外装パーツの一部が見直しとなる。

 新しいリーフは、補助金の申請も終わっており、既存の24kWhモデルと30kWhモデルの価格差がほぼなくなるという噂もある。

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 今回の変更では、リーフだけに採用されているブラック&ブルーの特徴的なアンテナが、標準的なものに変更となり、ドアミラーもノートなどに使用されているものが使われることとなった。

  

LEAF30_006リーフのバッテリーについては「まだまだマンガン系で行くよ」と、既存のバッテリーを使用した進化で今後の展開を考えているようである。また、今回はバッテリーを 30kWh分搭載し社内測定値で280kmの航続距離を得たわけだが、これについても、1充電当たりの航続距離600kmが見えているといい、今回のリーフの変更は、現時点で出せるものをとりあえず出したというイメージのようである。

 電気自動車の場合、自動車メーカー単体だけでなく、インフラの整備も必要で、実際に日産自動車は、急速充電器を販売してそのインフラ事業にも乗り出し、さらには各家庭でもリーフの電源を活用できる「リーフ・トゥ・ホーム」という商品もリリースしてきた。

 しかし、800Vで充電するポルシェのミッションEをはじめ、充電環境については新たなEVの第2ステージともいえる波が押し寄せてきている。それについては門田さんも賛成のようだ。「ボルトが上がればアンペアは下げられるのでいい方向には行くと思う。もちろん、それを日本でということにはすぐにはならない。ただし、急速充電ももう少し(電圧を)上げていかなければならないでしょうねぇ。2020年ごろにはそのあたりも大きく変わり始めるのじゃないでそうか? 家庭の系統ももっと高電圧化していけばメリットはあります。リーフもアメリカ仕様では6kWに対応しているから、リーフは問題ないですね」とコメントしてくれた。

 リーフの次、が気になる発言があったが、それはまた次の機会にでも。

  

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