[実証]ディーゼル車はハイブリッドカーより燃料代が安い!? (1/2ページ)

[実証]ディーゼル車はハイブリッドカーより燃料代が安い!?

91円/Lの軽油と122円/Lのガソリンで価格差を埋める燃費とは?

 コンパクトSUVの「マツダCX-3」が搭載するエンジンは、1.5リッター直列4気筒のディーゼルターボのみ。国産乗用車としては、かなりレアなエンジンラインアップモデルといえる。もちろん、使用する燃料は軽油。レギュラーガソリンと比べると燃料価格はやはり安い。もしかするとエコな低燃費車より、ディーゼルエンジン車は燃料代は安くなるかもしれない。

CX-3
マツダCX-3が搭載するエンジンはディーゼルターボのみ。燃料の軽油は、ガソリンスタンドによってけっこう差がある

 軽油の実勢価格はリッター100円前後と、レギュラーガソリンのリッター120円前後に比べ約20円安い。ところが、軽油はガソリンに比べてガソリンスタンドによって価格のバラツキが大きい。ガソリンは価格競争が激しいのか同じ地域ならほぼ横並びだが、軽油はリッター10円以上の開きがあったりする。

 改めてマツダCX-3を紹介しよう。搭載エンジンは、前述したとおり全車1.5リッター直列4気筒のディーゼルターボ。トランスミッションは6速ATと6速MT、駆動方式はFF(前輪駆動)と4WDが設定されている。

CX-3 XDツーリングLパッケージ:車両本体価格280万8000円(税込)
CX-3 XDツーリングLパッケージ:車両本体価格280万8000円(税込)

 今回試乗したのは、最上級グレードのXDツーリングLパッケージで、駆動方式は前輪駆動、6速ATを搭載する。JC08モード燃費は23.2km/Lだ。ボディサイズは、全長4275mm×全幅1765mm×全高1550mmとコンパクト。SUVながらも一般的な立体駐車場へのアクセスも可能だ。

 では、軽油を燃料とするCX-3の実燃費からガソリン車との経済性を考察してみよう。

高速道路30%、一般動70%の平均燃費は16.2km/L
高速道路30%、一般動70%の平均燃費は16.2km/L

 マツダCX-3で首都高速道路約35km、一般動約100kmの合計135kmを走行した燃費は16.2km/L。
この燃費をもとに、軽油価格をリッター91円とした場合の1円当たりのコストは「0.178km/円」。
では、リッター122円のレギュラーガソリンを使用して同じように「0.178km/円」となる燃費は? なんと21.7km/L。市街地走行でこの燃費を実現できるのは、ガソリンエンジンだけでは無理で、現在のところハイブリッド車以外には無理な数値だ。

 マツダCX-3と同じコンパクトSUVであるホンダ・ヴェゼル ハイブリッドで比較してみよう。
ヴェゼルのハイブリッドの最上級・前輪駆動モデルは「ハイブリッドZ」。JC08モード燃費は24.2km/LとCX-3 XDツーリングLパッケージの23.2km/Lより5%弱良好だ。

都市部の軽油は-20℃以下で流動性が落ちる。寒冷地に行くときは、現地の軽油を入れればよい
都市部の軽油は-20℃以下で流動性が落ちる。寒冷地に行くときは、現地の軽油(低温でも流動性を保つ添加剤が入っている)を燃料タンク半分以上入れればよい

 しかし、ヴェゼル ハイブリッドの実燃費は、CARトップ本誌の2015年1月号ディーゼル対ハイブリッド1000kmツーリング長距離テスト(高速道路/一般動/市街地の約1000km)での16.8km/L。高速道路のみの走行であれば20km/Lを超えるが、市街地ではかなり厳しい。市街地燃費のよいトヨタ系ハイブリッドでも22km/L前後を維持するのは、かなり至難の業と言っていい。

 このように考えると、CX-3のようなディーゼル車はハイブリッド車に比べ実質燃費が劣っていても、燃料単価の安さを活かすことで、実際の燃料代では優位になるケースが十分あることになる。

画像ギャラリー