
現行モデルをドレスアップする。それはなかなか簡単にできることではない。
その理由は、まずはクルマを買うことから始めなければならないのだが、新車で買うにしても車輌価格は高い。中古車市場における現行車の流通量は少なく、価格が高いのが一般的だ。
さらにアフターパーツも、他のクルマと比べたら少ない。それゆえ難易度は高いかもしれないが、もしドレスアップのお手本になるクルマを作ることができたらどうか。もしかしたら現在、そして未来の同車種のオーナーに、「こんなにカッコ良くなるんだ!」と希望を与えることができるはず。
そんな思いを胸に秘め、細部までイジり倒したトヨタ30型セルシオ後期を手放して、現行型の210型クラウンアスリートに乗り換えたのが杉本さんだ。
静岡県
杉本 友哉(34)
210CROWN「まだそんなに多くないですが、210系(クラウンアスリート)に乗ってイベントに出る若い人もいる。だからその先駆者になりたいというか、誰よりも先にイジりたかった。若い人たちに現行車をイジるステータス性を伝え、それで台数がもっと増えたら、セダン界がさらに盛り上がると思ったんです」。
既存のクラウンのイメージを打ち破った独創的なグリル形状に惚れ、迷うことなく210アスリートを選択。しかも中古ではなく、直接ディーラーに出向いて新車買い。オプションはサンルーフのみ、フロアマットなど必要ない装備はすべて省いた。
「最初からコテコテにイジることを想定していたので、今後ディーラーに出入りできないことは覚悟の上。後で交換したり、故障したら修理に困る装備は付けませんでした」と杉本さんは語る。
ブレーキはエムグローバル。キャリパーの色を左右で変えたのが面白い。良く見るとナットの色にもこだわりが
ボンネットにショップ名のステッカーを貼り、ガラスパウダーを入れた黒でぼかし塗装。剥がすと文字が浮かび上がるように見える、技ありのペイントテクニック
フェンダーのインパクトに負けないよう、できる限り大きめに入れたダクト。フィンなどは付けずシンプルに
イチからデザインした、ショップ名入りのサイドデカール
フェンダーの出幅は前後15センチ。同じくアーチも前後15センチ上げ。「純正フェンダーのミミが内側に入り込んでいて、ここを切らないとツラを攻めるのが難しい」
ハネは形状が気に入った純正オプションを後付け
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