クルマが道路にゴロンで、なんで消防と救急が一緒に来るワケ!?

クルマが道路にゴロンで、なんで消防と救急が一緒に来るワケ!?

R246の事故で知った「救急と消防のPA連携」という取り組み

 三連休の最終日、朝の246下り線をノンビリとNDロードスターで走っておりましたら、三宿の交差点を過ぎた辺りから妙に混み始めた。ハテこんな時間に何事だろう……と訝しく思っていると、首都高三軒茶屋出口の辺りに不穏な空気が流れています。うわわ……青いクルマが道の真ん中にゴロンと転がっているではありませんか。

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うわー。こりゃまた派手にやりましたなぁ。

 現場では数人の警官が交通整理に当たっていますが、事故直後なのでしょうか、パトカーも救急車も見当たりません。警官諸侯は近くの交番から駆け付けたのかも知れません。

 事故車両の前で暫く足止めを食らっていると、後ろからサイレンを鳴らした消防車が「道を開けて下さい! 道を開けて下さーい!」と叫びながら走ってきた。あれ? 救急車ではなく消防車? 派手にひっくり返ったので、車両火災の可能性を考慮したのでしょうか。

 消防車のすぐ後に救急車もやって来ました。こうした派手な交通事故に消防車と救急車がセットでやってくるのは分かりますが、最近はフツーに病気で倒れても消防車が一緒に来るケースが多く見られます。

 今年の正月には、拙宅の隣に住む婆さんが餅を喉に詰まらせて死にかけるという事故が有りましたが、やはりその時にも救急車とともに消防車が来ていました。

 息子のパパ友に東京都消防庁にお勤めの強者がおりますので、彼に電話をして「どうして救急車と一緒に消防車が来るのか?」と訪ねてみました。
この方は数年前に消防大学の教官になったのですが、「やはり現場に戻りたい」と強く希望して現場復帰を果たした豪の者です。

 フェル:どうもご無沙汰です。最近は救急車を呼ぶと消防車もセットでついて来ますよね。あれはどうしてなんですか?

 消防:あれはPA連携といって、消防車と救急車を同時に出動させる取り組みです。PAのPはポンプ車のP(消防車)。AはAmbulanceのA(救急車)。最近と言っても、東京都消防庁でこの制度が始まったのは平成12年ですよ。もう15年も前からやっています。

 フェル:へー。そんなに前から。気付かなかったな。でも、何で消防車も一緒に来るの?

 消防:消防が救急の活動を支援するのが目的ですね。今回はクルマの横転事故だっけ? 救急だけじゃ受傷者を事故車両から搬出出来ない可能性がある。他にも狭い道に止まった障害物を排除したり、施錠されたドアをブチ破って室内に突入したり…..様々な形で救急を支援するんです。

 フェル:ドアをブチ破るって、ヤー公じゃあるまいし……。

 消防:お年寄りなんかは119番通報するのがやっとで、玄関口まで出て来られないケースがよくあるんですよ。そいうときは鍵を壊して中に入らせてもらう。こんなこと救急隊じゃできないでしょ。

 フェル:なるほどねぇ…..

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同じ消防署に詰めている同僚ても、仕事は全く異なる消防隊と救急隊

 消防:消防車は積んでいる機材も違うからね。もちろん毎回消防隊が同時に出動する訳じゃなくて、119番通報の内容により必要と認められた場合にのみ出動しているんです。何でもかんでも出て行けば良いってものじゃないので(笑)。

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どうも居眠り運転で単独でガードレールに乗り上げた模様。お怪我は無いようで、スマホをチクチクやっておられました。人騒がせな方です

 なるほど。勉強になりました。因みに救急車と消防車は、必ずしも同じ消防署から出てくる訳ではなく、救急車が出払っている時に、他の署から消防車が来て、先に蘇生措置を行ったりするケースもあるそうです。

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