スーパーフォーミュラのタイヤ開発をヨコハマタイヤの責任者に訊く

スーパーフォーミュラのタイヤ開発をヨコハマタイヤの責任者に訊く

20年振りのトップフォーミュラの速さに合わせて開発

 ヨコハマタイヤが「ADVAN」としてトップフォーミュラにタイヤ供給をしていたのを覚えている人も少なくないと思う。当時は「アドバンカラー」としてワークス活動も行っており、赤と黒のマシンに心をときめかせたファンも多くいた。

 そんなファンが、今年の東京モーターショーの「ヨコハマタイヤ」ブースで発表された内容に心を踊らされた。それが「トップフォーミュラへのタイヤのワンメイク供給」だ。今回、その発表から初めて「スーパーフォーミュラ エンジン/タイヤ/ルーキーテスト」が鈴鹿サーキットで行われた。そこには、今回のヨコハマタイヤ側の責任者である「ヨコハマ・モータースポーツ・インターナショナル 開発本部 本部長 秋山一郎」さんも姿を見せた。
早速、秋山さんに今回のテスト初日を終えて、感想を直撃した。

ヨコハマ・モータースポーツ・インターナショナル 開発本部 本部長 秋山一郎さん。めまぐるしく変わるコンディションやタイムなどを注意深く見守っていた
ヨコハマ・モータースポーツ・インターナショナル 開発本部 本部長 秋山一郎さん。めまぐるしく変わるコンディションやタイムなどを注意深く見守っていた

「テスト初日を終えての感想ですか? コンディションはドライ、ウェットと変化したのですが、午前中のセッションはスリックタイヤだったので、想定内の結果でした。午後はウェットのコンディションでしたが、雨量も変化して、正直、何人かのドライバーからは、いくつかの課題があるとコメント頂いておりますが、セッションが無事に終わってまずはほっとした気分です。

 一番開発で重要視してきたのは、高速耐久性と、荷重耐久性です。供給初年度ということと、およそ20年ぶりのトップフォーミュラということで現代のマシンの速さの次元がまったく違うこと、しかも非常に短期間で開発しなければならなかったので、自分たちの社内のベンチデータから始めたので、そこが大変でした。約6か月しかなかったので、ゆっくり考えているというより、やれることからどんどん前に進めたという感じでしたね。

 ただスーパーGTを始め、いろいろなレースをやっていましたので、予測設計という面では速やかにできたのかなと感じております。

 コンディションも色々違うので、一概に比較はできないと思いますが、タイムは37秒台に入ったということで、凄く嬉しかったし、安心したというか、ホっとしました。

 チーム側に対しては、今回使用したタイヤが、来年度開幕戦のタイヤだという説明をさせて頂いてます。12285862_931533703550190_1773345933_n

 今回は余りに話が急だったので、設備対応を含めてゼロスタートかと思っていたのですが、何故かF3000用の金型が残っていて(笑)、最初のプロトタイプは、それを使ってまずは形にして、それを5月の1回目の富士のテストに持ち込みました。20年前のタイヤという意味ではないですが、我々はF3やF2タイヤも供給していましたし、スーパーGTのタイヤをベースにして、我々なりの評価の基準があったということです。

 JRP側の要望としては、レースのエンターテイメント性を高めるために、違ったコンパウンドのタイヤを用意して欲しいとか、いろいろあるようですが、将来的にはそういったことも配慮しなければとは思っています。

 スリック、レイン、それぞれを一種類仕上げるのがまずは第一で、それをこなしたうえで、通年で競技ができるタイヤを用意し、その後で、我々が我々の供給するタイヤの特性とパフォーマンスを把握したうえで、JRPやエントラント側と協議して、このイベントが盛り上がるような努力をしていきたいと思っています。

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