STI製コンプリートカー「tS」と「S」の違いとは?

STI製コンプリートカー「tS」と「S」の違いとは?

どちらもワークス系チューナーの極みの「技」が光るモデル!

 スバルのモータースポーツ活動やスポーツパーツの開発、さらにコンプリートカーの開発を手がけるスバルワークスとして知られるメーカーがSTIの名前で知られる「スバルテクニカインターナショナル」。STIが手がけるコンプリートカーには専用チューニングを施した足回りや専用内外装を備える「tS」シリーズとエンジンまでも手が入る「S」シリーズの2種類がある。5

 最近では現行型WRX STIをベースとしたコンプリートカー「S207」が抽選販売の後、完売となったのも記憶に新しい。Sシリーズは専用内外装に専用セッティングの足回りのほか、バランス取りされたエンジンや専用チューニンECUなどを装備し、最高出力は328psという歴代Sシリーズ最高出力を誇る。そのぶん車体価格もベース車両から約200万円高額となるが、即日完売となることからも、その価値は十分にあるといえるだろう。

tSシリーズのなかでも人気の高いモデルがWRX。専用のステアリングギアレシオや6POT対向ピストンキャリパーなどSシリーズにも採用されているアイテムが数多く取り入れられている
tSシリーズのなかでも人気の高いモデルがWRX。専用のステアリングギアレシオや6POT対向ピストンキャリパーなどSシリーズにも採用されているアイテムが数多く取り入れられている

 一方の「tS」は専用内外装に加え、専用セッティングの足回りなどを装備し、「S」シリーズよりライトなチューニングなイメージとなっている。BRZでいえば、ベース車両から約100万円高額なプライスとなるが、エアバッグつきのレカロシートやSTI自慢のスポーツパーツだけでもその価値は十分にある。しかし、「S」シリーズとは異なり、「tS」は一部のモデルで限定数に達しないというモデルも存在する。

BRZ初のSTIコンプリートカーが2013年発売のBRZ tS。残念ながら限定数には達しなかったが、今年の6月に登場したBRZ tS 2015年モデルは完売となった
BRZ初のSTIコンプリートカーが2013年発売のBRZ tS。残念ながら限定数には達しなかったが、今年の6月に登場したBRZ tS 2015年モデルは完売となった

 もちろんその装備や実際の走りを体感すれば、すぐにでも欲しくなるモデルであることは言うまでもない。では、なぜ限定数に達しないモデルがあるのか?

 その答えは限定車という特性にある。ほとんどのSTIコンプリートモデルの場合、試乗車が用意されることがないため、そのすばらしさを体感することができない。「S」シリーズのように、プレミアム感やレア感があり、走りの良さやコンプリートカーとしての風格が定着したモデルであれば、試乗をせずとも期待を裏切ることはないと多くのファンは知っている。しかし、「tS」シリーズは、カタログの装備表からは「S」シリーズほどの特別感は感じることが難しい。したがって特別仕様車を買う層には響かず、ベースモデルを買う層には高額なモデルとして捕らえられてしまっているからではないだろうか。

 これから登場する「tS」シリーズに期待したいのは、持ち回りでもいいので実際にステアリングを握ることのできる試乗会など各地で開催してほしい。それは、「tS」に一度乗れば、その価格の価値以上の走りを体感できるからである。

 装備面や走りに磨きを掛けるのはもちろんのこと、もっとユーザーに広くSTIコンプリートカーのすばらしさを「体感」してもらうことが大切だといえるだろう。

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