新型ジムニーにも採用されると噂のラダーフレームとは?

新型ジムニーにも採用されると噂のラダーフレームとは?

高い耐久性のあるラダーフレームの凄さ!

 スズキ・ジムニーがフルモデルチェンジする! という噂が流れ、そのシャーシは従来どおりラダーフレームが採用されるという。その真意はさておき、このフレーム構造のラダーとは英語の「ladder」でありハシゴのことだ。構造は前後方向に配置された2本のサイドレールを横方向のクロスメンバーで繋いだ形状になっている。

写真はランドクルーザー。ラダーフレームにエンジンが搭載され、サスペンションが装着される。ボディは、フレームの上に載せられている
写真はランドクルーザー。ラダーフレームにエンジンが搭載され、サスペンションが装着される。ボディは、フレームの上に載せられている

 このフレーム形式は主にトラックに採用されていて、乗用車系ではジムニーのほか、ランドクルーザーやFJクルーザー、ジープ、メルセデス・ベンツのGクラスなどのいわゆる本格オフローダーで採用されることでも有名だ。

 ラダーフレーム車の場合、乗用車系で使われるモノコック構造より構造が複雑になり、車室のフロア高さも低くしにくいし、別体の鉄骨があるので重量も軽くしにくい。さらには衝突時の衝撃も吸収しにくい。モノコックボディは前側だけを変形させて車室への衝撃を抑える構造を取りやすいが、ラダーフレームは車体の後ろまで衝撃が伝わりやすくなってしまう。そういったデメリット面を考えても本格オフローダーでは採用の必然性がある。それはなんといっても高い耐久性にある。land1508_05

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写真は駆動モードのイメージ図だが、本格クロカン4WDは片輪が浮いたりボディがねじれるようなシーンを走行することを想定しているのがわかる

 ラダーフレーム車では、フレームにエンジンやトランスミッション、サスペンションが取り付けられていて、それらの入力はフレームで受け止めている。オフロード走行では車輪への入力が大きく、深いくぼみを通過する場合はネジレなどのストレスも非常に高くなってくる。しかしそれらはフレームが受けるのでボディがヘタりにくい。
乗用車をモータースポーツで使用する際にはスポット増しという手法でモノコックを強化する。これはハンドリング面もさることながら標準のスポット溶接のままだと溶接部が剥がれたりボディにクラック(ヒビ)が入ることもあるので、その対策にもなっているのだ。
ラダーフレーム車では、ボディにそのような強化をしなくても対応できる(シビアなオフロードレース用では部分的な補強は実施する)。

 また、オフロードでは傾斜の大きなところを走行することも多いが、横転などのアクシデントで上物のボディが変形しても走行機能は保ちやすいし、修理ではボディを丸ごと交換する手法も採れる。片輪が浮くようなモーグル走行でも、走破性にも優れているところもメリットだ。

 オフロードユースがメインでなくても、トレーラーやボートを牽引するような用途でもモノコックボディ車よりラダーフレーム車の方が、圧倒的に高い耐久性を持っているとされる。例えば、重いボートを載せたトレーラーで日本中を転戦するバスフィッシングのプロもランクルユーザーが多い。

 改造する場合でも、フレームとボディの間にあるマウントをカサ上げすることでボディのリフトアップをしたり、やや特殊な例では別の車種のボディを載せることも可能(ジムニーのフレームにマイティボーイのボディを載せるとか)。

 ラダーフレーム車は、市街地の乗り心地や高速安定性より、道無き道を走破するような使い方でこそ真価が発揮されるといえるのだ。

  

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