・1970 Porsche 912/4.5 Engine for 917 KH Coupe
その水平対向16気筒の出番を奪った張本人が、このエンジン。5.4リッターの12気筒…水平対向ではなく180度のバンク角を持つV型エンジンに、シングルターボを組み合わせて1200馬力を絞り出しているから、大きくて重い16気筒には最初から勝ち目はなかった。
・1970 Porsche 917 KH Coupe
グループ4規定が緩和(最低生産台数が50台→25台)された1969年にデビューした917。当初、ベースモデルは単に917と呼ばれていたが、翌70年からは917KH(Kurz Heck=ショートテール)と呼ばれるようになった。ガルフ・カラーに塗られた写真の個体は71年のスパ1000km優勝車。
・1971 Porsche 917/20 Coupe
1971年シーズンに向けて空力を徹底的に追求した実験的なマシンが917/20。少し大柄になったことで“ブタ”とのニックネームがつけられたが、ワークスはそれを逆手に取り、ボディをピンクに塗って各所に豚肉の部位を書き込んで同年のル・マン24時間に参戦、人気を呼んだ。
・1971 Porsche 917 KH Coupe
Pink Pigが話題を呼んだ1971年のル・マン24時間レースにポルシェは都合3種類の917を投入した。白地にマルティに・ストライプの入った22号車はショートテールの917KHで、マルティに・レーシング=ワークスから参戦し見事優勝を飾っている。