[自動車博物館探訪]F1とル・マンを制したフランスの名門マトラ:レース編② (1/3ページ)

[自動車博物館探訪]F1とル・マンを制したフランスの名門マトラ:レース編②

12気筒マトラの咆哮が聞こえてきそうな圧巻のマシン群

 フランスにあるマトラ博物館のその①では1969年までのレーシングカーを紹介をした。第2回目は1970年から1994年までの22台のレーシングマシンを紹介したい。マトラの魅力的な世界を楽しんで頂きたい。

1970 Matra MS650 Sport Prototype powerd by Matra MS12 V12 Châssis n゚03
クーペボディのMS640と同じシャシーに、規制が緩和され1969年シーズンからはグループ6でも認められるようになったオープンボディを載せたマシンがMS650。69年シーズンの主戦マシンでル・マンでは4位入賞。翌70年も、ブランニューのMS660が1台だけ完成するまで、様々な改造を施されながら戦い続けた。1970_Matra MS650 Sport Prototype powerd by Matra MS12 V12 Châssis n゚03_IMG_2958

 1970年に向けて新たに開発された3リッターV12エンジンがMS12(MS12/70とも呼ばれている)。前作、MS9との最大の違いは吸気系のレイアウト。MS9では2本のカムシャフトの間から吸気していたが、MS12ではVバンクの間から吸気するコンサバなレイアウトに戻されている。1970_Matra MS12 Moteur V12_IMG_3043

1970 Matra MS120・MS12 V12 Formule 1 Châssis n゚03
そのMS12型V12エンジンを搭載した70年シーズン用のF1マシンがMS120。ティレルがコンストラクターとして独立。マトラ自身がシムカと提携関係に入ったためにコスワースDFVが使用できなくなったという事情もあったが、むしろスポーツカー用にはエンジン開発が進んだ、との見方もできる。1970_Matra MS120・MS12 V12 Formule 1 Châssis n゚03_IMG_2927

1971 Matra MS71 Flat – Moteur V12
1971年に試作されたという3リッターエンジン。水平対向ではなく180度V型12気筒。展示パネルには素っ気なく『MS71V型12気筒フラット試作エンジン』とだけ表記されている。F1で同名のMS71を使用したマシン…例えばシャドウなどもあったがいずれもフラットではなかった。やはり完全な試作エンジンだったのだろう。1971_Matra MS71 Flat - Moteur V12_IMG_3048

1971 Matra MS660 Sport Prototype powerd by Matra MS12 V12 Châssis n゚03
1970年のル・マン24時間には何とか1台だけが間に合ったがエンジントラブルでリタイア。翌71年に再デビューを果たしたマシンがMS660。MS650と似たルックスを持つが、フレームがスペースフレームからアルミのツインチューブモノコックに一新されたブランニュー。ただし本番ではリタイアに終わっている。1971_Matra MS660 Sport Prototype powerd by Matra MS12 V12 Châssis n゚03_IMG_2962

1972 Matra MS120C・MS12 V12 Formule 1
マトラにとってF1GP最終シーズンとなった1972年シーズンの序盤まで使用されたが、本来的には71年シーズンのために用意されたマシンがMS120C。先代のMS120Bに似たスポーツカーノーズ…左右に2本の畝を削り左右の端をタイヤバルジに見立てていたのだろう…が最大の特徴となっている。1972_Matra MS120C・MS12 V12 Formule 1_IMG_2930

1972 Matra MS120D・MS72 V12 Formule 1 Châssis n゚7
そのMS120Cに代わって72年シーズンの主戦マシンとして用意されたのがMS120D。やはり特徴的なスポーツカーノーズを装着しているが、全体的に丸みを帯びながらもサイドポンツーンが少しシェイプアップしていることが外観上の違い。エースとなったC.エイモンの1カーエントリーと、体制面での厳しさは否めなかった。1972_Matra MS120D・MS72 V12 Formule 1 Châssis n゚7_IMG_2933

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