[自動車博物館探訪]マトラらしいユニークなアプローチの生産車編① (1/2ページ)

[自動車博物館探訪]マトラらしいユニークなアプローチの生産車編①

技術者集団のマトラはいつでも奇抜な発想のクルマ作りを目指す!

 マトラ博物館シリーズではレーシングカー特集を2回に分けで紹介してきた。今回は、生産車とコンセプトカーの12台と5機のエンジンを紹介したい。

ロードゴーイングモデル
ジェット~M530とバゲーラ~ムレーナ、そして突然変異的に誕生したランチョなどを自社製品としてリリースしてきたマトラだが、それ以外にも他の自動車メーカーから委託を受けて、あるいは研究開発を売り込んで、様々な市販モデルを開発してきたマトラだけに、ロードゴーイングのコーナーにも数多くのクルマたちが並んでいた。

1967-68 Matra Jet 6
ルネ・ボネ・オトモビル時代から作られていたジェットは、市販車としては初めて、エンジンをミッドシップにマウントしていた。マトラになって以降も、基本的には何も変わらないまま生産が続けられた。写真のクルマは最終モデルにして、ルノー8ゴルディーニの105馬力エンジンを搭載した最強モデルのジェット6。1967-68_Matra Jet 6_IMG_2857

1967-74 Matra M530“La voiture des copains”
継続生産だったジェットの後継モデルとして、1965年に登場したマトラ初のオリジナルモデルがM530。エンジンをミッドシップにマウントするのはジェットと同様だが、+2に過ぎないものの、後部座席を確保したことが大きな魅力。また価格設定もリーズナブルだったことからヒットに繋がった。1967-74_Matra M530“La voiture des copains”_IMG_2895

1973-80 Matra Baghera
M530が発売された後の1969年に、マトラ・オトモビルはシムカ(かつてあったフランスの自動車メーカーで当時はクライスラーの子会社だった)の傘下に入ったことで、フォードのエンジンを搭載したM530に代わる、シムカ製のエンジンを搭載したモデルが必要になり、73年に発売されたモデルが3ドアHBクーペのバゲーラだ。1973-80_Matra Baghera_IMG_2867

1973-76 Matra BagheraI
バゲーラIと呼ばれる初期モデルは1973年に登場して76年まで生産・販売が続けられた。シムカ1100のエンジンをミッドシップに搭載した3ドアHBクーペだが、運転席の横に2人掛けの助手席が備わる“横3人掛け” が最大の特徴。エンジンは84馬力と非力だったが車重も980kgと軽く運動性能に大きな不満はなかった。1973-76_Matra Baghera?_IMG_2899

1976-80 Matra BagheraII
バゲーラIIは、1976年にフェイスリフトを受けてバゲーラ?に移行した。ヘッドライトは同じリトラクタブル式でも補助灯がバンパーの中に組み込まれ表情は一新。スチール・モノコックにFRPの外皮をかぶせる手法やエンジン/駆動系には大きな変更はなかった。その後も幾度かの小変更を受け80年まで生産されている。1976-80_Matra Baghera?_IMG_2902

1977-83 Matra SIMCA Rancho
シムカ1100のフロアパンとボディの前半部を使い、ボディ後半にフルゴネットのような背の高い、そして広い窓を持ったFRP製の“箱”を架装、1977年に登場したユーティリティビークルがシムカ・ランチョ。SUV風だが4WD仕様は存在しない。同じフランス車で言うならシトロエンのメアリに似た立ち位置だ。1977-83_Matra SIMCA Rancho_IMG_2884

1980-83 Matra Murena
ムレーナは1980年にバゲーラの後継として登場。“横3人掛け”でスチール・モノコックにFRPの外皮をかぶせる手法も変わりなかったが、スタイルは一新。またエンジンが1.6リッターOHVの92馬力版と2.2リッターSOHCの118馬力版へと強化され、さらに83年には142馬力までチューンした2.2リッターSOHCを搭載したムレーナSも登場した。1980-83 Matra Murena_IMG_2869

  

1984 Reanault Espace P23
マトラが先行開発し1984年に、欧州初のミニバンとしてデビューしたのが初代エスパス。当初はシムカが企画を立て、それにマトラが加わる形で開発がすすめられたが、様々な紆余曲折の末、最終的にはマトラが、新たな提携先となるルノーに提案。これをルノーが受け入れる形で市販化が決定した経緯があった。1984_Reanault Espace P23_IMG_2889

1991 Reanault Espace 2e Génération P36
初代モデルが空前のヒット商品となったことで、1991年に登場した2代目はキープコンセプト…ただしボディは随分と偉丈夫になった。写真の個体はロモランタン工場で500000台目となった記念に3600人もの従業員と、当時マトラのワークスドライバーだったJ-P.ベルトワーズとH.ペスカロロがサインした記念車だ。 1991_Reanault Espace 2e Génération P36_IMG_2892

1996 Renault Espace P52
1997年…展示パネルではなぜか1996年と記されていたが!?…に2度目のフルモデルチェンジを受けエスパスは3代目に移行した。メカニズム的にはエンジンを、前輪駆動では一般的な横置きにコンバートしたことが大きな特徴。より荷室の広いグランエスパスも登場し、マレーシアではタクシー仕様も登場(別項参照)している。1996_Renault Espace P52_IMG_2912

1998 Espider Étude1998_Espider_Étude_IMG_2863

2001-03 Renault Avantime
3代目のエスパスをベースに、新たな3ドアクーペを提案したモデルが2001年のパリサロンでデビューしたアヴァンタイム。背の高いミニバンルックだが、ドアが2枚のハードトップで…、言ってみればエスパス・クーペ。マトラは開発には携わっていないものの、ロモランタン工場での生産を委託されていた。2001-03_Renault Avantime_IMG_2915

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