
発表会が始まるとチームの主要スタッフがステージ上に登壇したが、そこに並んだメンバーは去年とまったく同じ顔ぶれで、エントラント代表は、グッドスマイルレーシングの母体であるフィギュア、玩具メーカーのグッドスマイルカンパニーの社長 安藝貴範氏が務め、監督は元F1ドライバーの片山右京氏だ。
ドライバーは昨年に続き、職人コンビの谷口信輝選手と片岡龍也選手を起用。そしてマシンメンテナンスはRSファインが行い、メカニック責任者はRSファイン代表の河野高男氏。ファンとのパイプ役となるコミュニケーションディレクターは大橋逸夫氏が務めると言う布陣で、正式なチーム名は「GOODSMILERACING & TameUKYO」である。
しかし、メンバー変更がないならばふつうはニュースにならないところだが、ここのチームはSUPER GTのなかでも異色で毎年ほぼ固定メンバーで戦うスタイルを取っている。それだけにプロのレーシングチームでありながらアットホームな雰囲気もあり、そこに惹かれるファンも多いだけに「メンバー変更がない」という情報はある種の吉報のような意味で取られる面もあるのだ。
左がエントラント代表の安藝(あき)貴範氏、右が片山右京氏。安藝代表からは応援してくれるファンへの感謝と、来シーズン、シリーズチャンピオンを獲る意気込みが語られたそして2016年の参戦マシンもこの日に発表された。こちらはこの前開催された東京モーターショーにも展示されたメルセデスベンツの新型FIA GT3マシン、メルセデスベンツAMG GTである。グッドスマイルレーシングは2015シーズンをメルセデスベンツSLS AMG GT3で戦っていたが、SUPER GTで採用されている性能調整(BoP)ルールとクルマの特性がマッチせず、本来のパフォーマンスを生かせないままシーズンは終了してしまった。しかし、現在の見通しでは次期マシンのAMG GT3は基本性能はもちろん、ルールへの適正など色々な面からチャンピオンを獲るための戦闘力は十分にあるということだった。