スロットカーはモーターレーシングの原点だ!!

スロットカーはレーシングカーに通じるエキスがつまっている

 前回のニュースで、スロットカーをお勧めする理由が、「実は本当のレースに大いに役立つからだ」とお伝えしたが、それはこういうことだ。

スロットカーは何度もスタートする

 スロットカーをこよなく愛し、実際のレースにステップアップして、ニュルブルクリンクやスパ-フランコルシャンのツーリングカーレースで活躍する桂伸一さんは、スロットカーがカートよりさらに手前のレースの登竜門になるという。桂

「レースのスタートは緊張します。それはスロットカーでも同じだけれど、スロットカーは、レーンによってハンディがつくので、そこをフェアにするために、レーンを入れ換えます。6レーンなら6レースあるわけです。しかし実際のレースのスタートは日に1回だけというのが普通。それもペースがゆっくり。スロットカーは何度もスタートするので、テンポも早い。そのスタートのドキドキに慣れる、という意味で、スロットカーは最適なんです」。

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 なるほど納得。初級レベルでも、スタートは心臓バクバクの緊張状態になるけれど、スロットカーは、いやでもこれで「訓練」することができる。桂さんが続ける。

「スロットカーを長年やっていたおかげで、実際のレースに初めて出たとき、ドキドキがまったくなくて済んだのです」

 お~!! だから、カートだけでなく、スロットカーを入門カテゴリーとしてオススメする最初の理由、ということか。DSC03965

スピード感を養える

 1963年に鈴鹿サーキットで行なわれた日本グランプリに参戦し、以来数々のレースを走り、現在モータージャーナリストとして活躍している津々見友彦さんは、慣れという意味でのスピード感もスロットカーで養えると言う。津々見友彦

「カートはもちろん入門カテゴリーとしては、重要ですね。Gを感じたり、ステアリングから伝わるフィーリングを実際にかんじることができますから。最初はボクも、みなさん楽しそうにやっている遊びだと思っていたのです。でも、実際に参加してみて、ぜんぜん違うことが分かりました」

 ホンモノでたくさん経験を積んだレーサーもハマるのは、同じ能力が問われるからのようだ。

「スロットカーは、まず、スピード感を養える。それを集中してコントロールしているワケですから、これは実際のレースとまったく同じなんですね。集中力が高い人がスロットカーでも実際のレースでも、やはり速い。そういうことで、私は、GAZOOの活動の一環として、是非スロットカーを理解して、こうしたイベントに協力すべきと豊田章男社長にも直訴したんですよ。是非とも真剣に考えてほしいですね」

 当日、裏方を務めたスロットカーを理解する関係者は、クルマの差が結果につながることを覚える場としても大切と言う。モーターの優劣はもちろん、クルマのセッティングやタイヤの組み合わせ、モーターの位置などで調整できる重心位置によって操縦性を換えることができるスロットカーで、セッティングの基本も学べる、というわけだ。DSC03962

 単なるオモチャと侮るべからず。スロットカーはホンモノに通じるエキスがギュッと詰まっているのだ!!

 ということで、北新横浜を通り掛かることがあったら、駅から1分のバンプロを覗いてみることをオススメする。もちろん、他のスロットカーコースも!!
(写真:山口正己)

 2016『Gold Star Drivers Slot Car Race』の様子は、BANPROホームページのこちらでも。


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