フェルディナント・ヤマグチバナー

フェルディナンド・ヤマグチの試乗コラム! 悩ましいアウディQ3のエンジンと駆動方式選び (2/4ページ)

警察には素直に従うのが大人の街の歩き方

 なんですか? 俺、何かしましたか? 急いでるんですけどね。いやいやお時間は取らせませんから……こんな遣り取りが有った後、警官は男性が肩から掛けていたカバンの中味を見せてくれと要求します。

「そのカバンの中味は何?ちょっと見せてもらえますか?」

「いやぁ。何も変な物は持っていないし、プライベートな物ですから……」

「変な物がないなら、見せてくれても良いでしょう」

「変な物がないから、見せる必要はないでしょう」

 不毛な押し問答の後、根負けした男性は渋々とカバンを差し出し、片方の警官が中味を改めます。ここで警官が“その気”であれば、ドライバーやアーミーナイフ付きのキーホルダーを持っていただけでも簡単に逮捕されてしまいます(実際にそうした例はたくさんあります)。しかしこの男性のカバンからは何もヤバい物は発見されず、「ハイ結構です」と解放されました。

「結構ですじゃねぇだろ。ムダな時間を取らせやがって!」と憤懣やるかたない様子で悪態をつくマスク男性。しかしこうした“逆襲”には慣れっこなのでしょう。警官は悪びれるでもなく、いやいやどうもどうもご協力感謝しますと余裕の笑顔で男性を見送ります。

 ただ歩いているだけでイキナリ警官から声をかけられ、公衆の面前で持ち物検査を受けるのは相当な屈辱です。しかしこの行政警察活動のイロハの「イ」であるバンかけの効果はてきめんでして、特に薬物系の摘発には絶大なる効果を上げています。

 警官は一日に何千という人間の動作と表情を観察しているプロ中のプロ。声を掛けるには「それなり」の理由が有るのです。万一声を掛けられたなら、無駄な抵抗などせずに、自らのアヤシイ外見と挙動不審を反省して、素直に取り調べに応じるのが大人の街の歩き方というものです。

 警察対抗マニュアルなどが出回っていますが、真似をしてもロクな事になりませんからね。屁理屈を捏ねた挙句に警察署まで連れて行かれ、こってり油を絞られた友人を知っています。生兵法は怪我の元、という訳です。

本題のアウディQ3試乗は次ページです!

 さてさて、話は何の脈略もなく、Audi Q3の試乗記へとブッ飛びます。これからAudiの全車種を小さい順から片端に乗り倒そうという壮大な計画であります。

 当欄が飛び飛びになってしまうのは、明確な締切りがなく、「書けたとき入稿」という大甘の受け入れ体制に理由が有るのではないか、最近漸く気付きまして、それなら片端から試乗の予約を入れてしまおう……という安直な発想により話は進んでいきました。

 クルマの話だけでは飽きてしまうので、こうして前段に時候のアイサツ程度のムダ話が入ることもございますので、どうかご容赦下さい。試乗車は週替りで用意されていますので、マジで書かないと間に合いません。今度こそ夢の週刊掲載が実現する……のではないかと期待に胸を膨らませております。続けられるといいなぁ……。


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