【今さら聞けない】カタログに記載のあるトレッドって何? (1/2ページ)

ホイールベースとの比率で大まかな走りの特性が決まる

 トレッドはクルマの主要諸元のひとつで、左右のタイヤの中心間距離のこと。輪距やトレッド幅ともいう(もうひとつ、タイヤが路面と接触する部分のゴム層=トレッド面という意味もある)。クルマの基本的な性格・特性は、このトレッドとホイールベースで決まるといっても過言ではなく、クルマのパッケージを語るうえで、非常に重要な数字。

 単純にいえば、トレッドが広い=ワイドトレッドになれば、ハンドリングは機敏になり、トレッドの狭い=細長いクルマは、直進安定性がよく乗り心地がいい。より詳しく説明すると、ホイールベースを前後トレッドの平均値で割った数字を「ホイールベース・トレッド比」といい、乱暴に言えば、このホイールベース・トレッド比でクルマの走りの性格は決まる。

 たとえばNDロードスターのホイールベース・トレッド比は、1.54とかなり小さい。ミニバンのトヨタ ヴォクシーは、1.92と大きい。クラウンアスリートは、1.84。スズキ スイフトスポーツは、1.65。スバル XVは、1.71。ホンダの新型NSXが、1.60といったところ。

 運動性能を重視するスポーツカーなら、スイフトの1.65あたりがひとつの上限。乗用車なら、クラウンの1.84ぐらい。サードシートまであって、ホイールベースが長いミニバンは、必然的にホイールベース・トレッド比が大きい。

  


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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