【スバル360でアメリカ4000kmを激走】国沢光宏のグレートレース参戦記その6 (2/2ページ)

事故のショックか調子を崩すが無事に完走

そしてランチ後のレグ5に向かう移動区間でも、事故のダメージを感じさせずに快調に飛ばす国沢号。しかし快調すぎて飛ばし過ぎたのか、キャブレターにパーコレーション(エンジンの熱でキャブレターが熱くなり、燃料パイプ内のガソリンが気化して気泡が発生。エンジンが止まってしまう)の症状が出てきてしまう。

「90km/h以上で巡航しちゃダメだよって言ったのに~」と苦笑いのスーパーメカニック・喜多見さん。急いで水をキャブレターに掛けて冷やして復活させ、レグ5へとスタート。なんとか、7秒遅れに収めることができた。

しかし、レグ6では6分45秒の遅れ、レグ7では6分34秒の早着と、突如崩れてしまった国沢号。とくに遅れてしまったレグ6について、コース自体はそれほど難しくなかったのだが、小島さんが目印を見落とすなどミスコースしてしまったという。「事故のことを考えないように、国沢さんとも全然違う話をしたりして紛らわせていたんですけど、引きずってしまっていたのかもしれません……」と小島さん。

グレートレースではフリーウェイを使っての移動も多いのだが、フルサイズのピックアップやトレーラーが相当な速度でスバル360の横を走り抜けていく、その怖さは相当なもの。しかも後ろから当てられたとあっては、そのショックを引きずってしまっても致し方ない。身体は大丈夫そうなのだが、ちょっとお疲れ気味かも……。

さて5日目終了後はホテルに向かい、恒例の喜多見さんによるメンテナンスがスタート。エンジンをはじめ、リヤまわりをひととおりチェックしていくと、トランスミッションのオイルパンが緩み、オイルが漏れていたことが判明(レース後半、入りが悪かったとのこと)。オイルパンのボルトを締め直し、ミッションオイルを追加した。

ちなみに、この作業を見ていたのが、フォード・デラックスフェートンというマシンで参加している親子。「乗らせてくれない?」というが、さすがにレース中で不安なので、喜多見さん運転のもと、助手席で体験してもらう。「最高! マリオカートみたいだ!!」と大喜びだった。

過去最大のアクシデントが起きた5日目もなんとか終了。明日はいよいよ、ゴール地点のトラバースシティも属するミシガン州に突入する。試練に次ぐ試練の連続を耐え抜き、無事にゴールを迎えられるのか。引き続きリポートしていきます!


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