60km/hまでなら手放しも! レベル3の自動運転搭載の新型アウディA8が公開 (2/2ページ)

ロングボディの後席は超贅沢なリラクゼーションシートをOP設定

アルミを多用した前後5リンク式サスペンションと電子制御エアサスペンションには、ドライバーによる設定及び運転状況に対応して電動アクチュエーターを働かせ、個々の車輪を上下させる「アウディAIアクティブサスペンション」を設定。

スムースな乗り心地からダイナミックなハンドリングまで幅広い走行特性が得られるとともに、側面衝突の際は事前に各センサーが検知し素早く衝撃を受ける側のボディが持ち上げられ、乗員への衝撃が緩和される。

さらに、前輪の可変ギアレシオステアリングと後輪操舵システムを組み合わせた「ダイナミックオールホイールステアリング」と、後輪左右のトルクを電子制御で配分する「スポーツディファレンシャル」も用意。ステアリングレスポンスと小回り性能、高速域の安定性を同時に高めることを可能としている。

全長5.17mの標準仕様、13cmホイールベースが長い「A8 L」とも、スタディモデルの「アウディ・プロローグ」をルーツとする新型A8のエクステリアは、各輪のホイールアーチ上へ同等に抑揚が付けられるとともに、アップライトなフロントエンドとなだらかに傾斜したリヤエンドで構成。

フロントには「アウディレーザーライト」を用いた「HDマトリクスLEDヘッドライト」、リヤにOLED(有機EL)を用いたテールライトとLEDライトスリップを採用し、スポーツ性と軽量設計、「クワトロ」フルタイム4WDシステムを象徴したスタイルが構築された。

標準仕様、「A8 L」とも室内長が拡大されたインテリアには、「自由」をテーマとして広く贅沢なラウンジのテイストが与えられるとともに、多種多彩な装備・素材が選択可能になっている。センターコンソールには、先代A8に搭載されたロータリープッシュボタンやタッチパッドの代わりにタッチスクリーン式ディスプレイを2基搭載。ATシフトレバーの上に手首を乗せたままエアコンやオーディオの操作、各種検索のための文字入力にも対応した。

「A8 L」にはさらに、助手席背もたれの裏側に搭載され、多様なセッティングが可能なフットレストに足を乗せて、温めたりマッサージしたりすることができる「リラクゼーションシート」がオプション設定されている。

欧州仕様では、286hpのディーゼルおよび340hpのガソリン3リッターV6がまず発売され、その後435hpのディーゼルおよび460hpのガソリン4リッターV8、さらにはガソリン6リッターW12が設定される。これらにはすべて、48ボルトの電源システムとベルト駆動式のオルターネータースターター(BAS)を組み合わせたマイルドハイブリッドシステムが搭載され、最大12kWのエネルギー回生と、エンジンを休止させたまま無負荷で走行するコースティングが可能となっている。

そして、ガソリン3リッターV6とモーター、リチウムイオンバッテリーを組み合わせて449hp・700Nmのシステム出力・トルクを発揮し、約50kmのEV走行も可能な「A8 L e-tronクワトロ」も追加。このモデルには、ガレージの床に敷く受電パッドと車載レシーバーコイルによる3.6kWの非接触充電システム「アウディワイヤレスチャージング」がオプション設定される見込みだ。

ネッカーズルム工場で生産される新型A8は、2017年晩秋からドイツ市場で販売開始され、価格は標準仕様が90,600ユーロ(1177万8000円/1ユーロ130円換算)から、A8 Lが94,100ユーロ(1223万3000円/1ユーロ130円換算)から。最先端のテクノロジーを満載した新型A8が日本上陸するとともに、レベル3自動運転を日本の公道で体験できる日が一日も早く訪れることを期待せずにはいられない!


遠藤正賢 ENDO MASAKATSU

自動車・業界ジャーナリスト/編集

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