【試乗】スポーツカーテイストを感じるミニバン! 日産エルグランドは改めて凄い(動画あり) (1/2ページ)

ワインディングでも楽しめる優れたロードホールティング性能

 1997年に登場した初代日産エルグランドは、日本のプレミアムミニバン市場を開拓し、その後も市場を牽引し続けている。今回は、人気のハイウェイスターの最上級グレードである、350ハイウェイスタープレミアムのワインディング性能をテストするために箱根ターンパイクで試乗した。日産エルグランド

 エルグランド 350ハイウェイスタープレミアムは、3.5リッターV6エンジンを搭載するハイウェイスターをベースに、装備やエクステリア/インテリアを特徴づけているが、そもそもエルグランドはその走りが魅力なのだ。

 エンジンはフロントに低く搭載され、燃料タンクもフロア中央下部に薄く低くレイアウトされている。この乗用車にも勝るとも劣らぬ低重心にこだわった設計理念が抜群のコーナリング安定性を実現している。

 サスペンションはフロントにマクファーソンスラット、リヤにはマルチリンクを専用開発し、低いフロアに効率的にレイアウトしている。ショックアブソーバのチューニングも絶妙で、段差通過時なども見事にいなし、高いロードホールディングと快適性を両立しているのだ。

 実際にワインディングで走り込むと、正確なライントレース性としっかりしたステアリングフィールが好印象でミニバンでありながら、スポーツカーテイストをうまく盛り込んでいると感心させられた。

 また7~8人の多人数乗車を想定しているため、乗員が増すほどに前後重量配分が向上し、操縦安定性が高まる傾向にあることも確認できた。これこそはミニバンの走行性能と安全性を両立するうえで重要な設計ポリシーなのである。

 試乗車では先進の安全運転支援機能として、インテリジェント クルーズコントロールも採用される。徐行域だけでなく完全停止までも前車に自動追従するなど利便性が格段に高まり、実用的な装備として完成度を高めている。

 ブラックレザーを纏ったインテリアは欧州プレミアムブランドに匹敵するほどの高級感と質感で仕上げられているのも大きな魅力となっている。


中谷明彦 NAKAYA AKIHIKO

レーシングドライバー/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

中谷明彦
愛車
マツダCX-5 AWD
趣味
海外巡り
好きな有名人
クリント・イーストウッド、ニキ・ラウダ

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