初体験がその後を左右する! 初心者にオススメのクルマ好きになれる初の愛車3選

スポーツカーじゃなくてもクルマの楽しさに目覚められる

 免許をとって最初に乗るクルマは大事だ。その人の、その後のカーライフが満ち足りた幸せなものになるか、単なる移動手段で終わるかを左右するといっても過言ではない。

 元からクルマ好きの人の場合は、さまざまな予備知識やマニアックな見解により運転が楽しく感じられるクルマを積極的に選ぶはずなのであまり心配ないが、問題は、クルマに関心のない人のクルマ選びである。

 たくさん売れてるから安心、値引きが大きかった、セールスマンの人柄が良かったなどの理由を重視してクルマを選ぶと、クルマの本質的な楽しさや素晴しさに目覚めることなく一生を終えてしまうリスクが高くなる。それはとてつもなくモッタイナイことだ。

 大きな不満はなくとも、あるいは燃費や使い勝手などの面で一定以上の満足感が得られたとしても、「クルマの運転はこんなもの」という認識しかもてなかったとしたら、それはその人の人生にとって大きな損失である。

 最初に乗るクルマが運転感覚において凡庸、またはそれ以下だった場合は、いわゆるファン・トゥ・ドライブの気持ち良さや駆け抜ける悦び、クルマを運転することの楽しさや悦びに目覚めにくい。

 クルマの運転の楽しさに目覚めずに一生を終えるのはモッタイナイことではあるが、見方によっては、それはそれで幸せだともいえる。

 疲れるだけで事故のリスクもあるクルマの運転はなるべく避け、クルマを必要最低限しか使わず無駄なお金はかけないという考え方も正しい。クルマを所有するよりレンタカーやカーシェア、タクシーを利用するほうが経済的負担ははるかに小さく済む場合も多々ある。

 しかし、クルマ好きの立場からすると、クルマの運転の楽しさに目覚めた人生のほうがはるかに幸せで充実した日々が過ごせるのは間違いない。

 かくいう筆者は、必要に迫られたためにやむを得ず免許をとったが、クルマを買うまではクルマにまったく興味がなく、生まれてから20歳になるまでクルマの運転に楽しさや悦びがあるという事実を知らずに生きていた。

 たまたま最初に買ったクルマ(スバル・ヴィヴィオ)が即効性で運転の楽しさに目覚めさせてくれるタイプのクルマだったおかげで、その後のカーライフが猛烈に充実し、人生そのものの幸福度が劇的に向上。クルマの楽しさに目覚めることができた幸運を神に感謝している。

 そんな経験から、免許をとって最初に乗るクルマはなるべく運転の愉しさに目覚めることができるクルマを選んでほしいと願ってやまない。

 予算や用途、目的など、人によってクルマ選びにはさまざまな制約がからむものだが、現行モデルの中からとくにクルマの楽しさに目覚める魅力に溢れ、価格的にも買いやすい3台を推挙してみた。

1)スズキ・アルトワークス

 軽量ボディに活発なエンジンと痛快なハンドリングなど、150万円強で買えるクルマの中では世界でもダントツ1位で運転が楽しく感じられるクルマだ。

 セミAT(5AGS)も選べるのでAT限定免許でもエンジンの旨味がダイレクトに感じられる点も素晴らしい。初心者にも超絶オススメだが、クルマへの興味が枯れつつある、あるいはすでに枯れきった中高年ドライバーにもオススメ。回春剤的な効能が得られる。

2)マツダ・ロードスター

 クルマ好きの間では使い古された言葉ながら「人馬一体感」がこれ以上なく味わえ、クルマとの一体感に包まれながら運転することの喜びが得られる。

 A地点からB地点まで移動するために費やす時間と労力を、人生の潤いに変える効能が高い。2人しか乗れないし荷物もほとんど積めないが、それを補ってあまりある感動と快楽が得られると思えば全然許せるレベル。ミニバンやSUVへ行く前に、まずはスポーツカーを!

3)スバルXV

 いかにもクルマ好きが好みそうなスポーツモデルはイヤで、大人5人が普通に乗れる実用性が絶対条件という人にオススメ。

 エンジンがすごいとか、コーナリングがエグいなどのわかりやすい飛び道具はないが、とてつもなく自然に運転ができることの気持ち良さがジワジワと身体に染みる感覚に感動できる。運転支援アイサイトも優秀だが、それを使わないでも長時間&長距離ドライブが苦にならず、どこまでも遠くへ行きたくなる。


マリオ高野 MARIO TAKANO

SUBARU BRZ GT300公式応援団長(2013年~)

愛車
初代インプレッサWRX(新車から28年目)/先代インプレッサG4 1.6i 5速MT(新車から8年目)/新型BRZ Rグレード 6速MT
趣味
茶道(裏千家)、熱帯魚飼育(キャリア40年)、筋トレ(デッドリフトMAX200kg)
好きな有名人
長渕 剛 、清原和博

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