スープラが蘇るならこれも! 国産5メーカー復活を希望するスポーツカーたち

当時は低価格でとにかく楽しかったクルマ

 スポーツカーというのは本当にスペシャルなクルマだ。性能やコストパフォーマンスに優れたスポーツカーは、二度のピークが訪れる。1度目のピークはデビュー当時で、現役のスポーツカーとして最新・最強・最速のパフォーマンスを評価される時代。ドイツニュルブルクリンクのタイムや筑波サーキットのタイム、ゼロヨン(0-400mの加速力)、最高速度、最大出力、レースでの活躍などがモノをいう。復活を待ち望むスポーツカー

 ただし、その輝かしいレコードもやがて後発モデルに塗り替えられ、それと同時にそのクルマの魅力にも陰りが出てくる。

 しかし、生産中止から何年かの月日が経つと、“速さ”という俗っぽさがいい感じに塩抜きされ、楽しい部分が抽出し、いわゆる“味”が出てくる。これがいわゆる2度目のピークと言える。そうした絶版後に2度目のピークを迎えたリバイバルカーはファンとして、叶うことなら復活を望みたい。そうした復活を望む代表的な車種をピックアップしてみよう。

・トヨタ

 トヨタといえば、2017年に50周年を迎えたトヨタ2000GTが一番復活を望みたいところだ。また、発売から6年経過している現行のトヨタ86ではなく、できれば昭和のハチロクが、昔のままのチープなクルマで、86万円ぐらいで販売されたら理想だ。海外の工場で作りレクサスのように、トヨタの別ブランドで作ってくれたら……。

 さらに欲を言えばMR2の現代版や、小型のスポーティーカー(スペシャリティカー)として、セリカも復活してもらいたいところ。

・日産

 日産は何といっても、「スカイラインGT-R」の復活。セダンベース、スカイラインベースのGT-Rがやっぱり欲しい。それとは別に、R32GT-Rのスタイリングに最新のボディ剛性、軽量化技術、ボディ下面のエアロダイナミクス、アクティブLSDなどの制御技術+RB26のまま燃費向上技術などを盛り込んだ、GT-Rがあればファンならずとももう1度買いたい1台になるはずだ。

 また最近価格が高騰している、S15シルビアも復活希望の一台。これは完全復刻盤&価格も新車当時の値段がベスト。R32、R34のGT-Rも、ネジ一本、ナットひとつまで新品で、当時のままのGT-Rが手に入るなら……。番外編で言わせてもらうと、幻に終わったMID4も三度目の正直で登場させてもらいたい。

・ホンダ

 ホンダでは、本田技研工業創立50周年記念に作られたS2000は外せない。NSX-Rも、国産スポーツ史に残るハンドリングマシンとして価値ある一台だ。

また、ホンダらしいクルマといえば、CR-Xも! 軽量コンパクトで、ショートホイールベース。エンジンはパンチの効いたVETCのEF8はスタイルも抜群だったが、初代CR-Xのセミ・リトラクタブル・ヘッドライトも印象深い。

・マツダ

 マツダはまずロータリー軍団。FD3SとRX-8。FD3S=RX-7をマツダスポーツとして復刻を望む声も大きく、RX-8はハンドリングマシンとして、じつは秀逸。ロードスターもNA、NB、NC、ND、と血筋が途切れず繋がっているが、欲を言うならレストアサービスのはじまったNAを新車として再販して欲しいところだ。

 あとはAZ-1。デビューから生産中止まで3年間、約4500台しかデリバリーされなかったが、ミッドシップ、ターボ、ガルウィングとスーパーカー要素を満載。スケルトンモノコックボディの採用で、外装パネルの着せ替えも可能。ハンドリングはクイックで、ピュアスポーツというより、レーシングカートの延長といった感じで、ちょっぴり危険なにおいが漂っていた。当時の新車価格が約150万円。今なら欲しい。

・三菱自動車

 三菱では強いて言えばランエボ9のMRかGSRベースで、電子制御はエボXのS-AWCを取り入れて復活を遂げてほしい。エンジンは4G63のMIVECターボで、チタン&マグターボ。そしてアルミルーフ+薄板ガラス、なんて仕様があれば、喜ぶ人は多いかも。

 オールドファンにはもっと古いランタボ=ランサーターボも懐かしい一台だ。FR+ターボという組み合わせに、あの小さなボディサイズが嬉しい。80年代後半は中古車が安価で、ランタボで腕を磨いた人も多かった。

・その他

 いすゞのピアッツァのように、カロッツェリア(ジウジアーロ)のデザインをそのまま生かしたような、クルマも再び登場してもらいたい。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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