エンジンオイルが「減る」のは故障? それとも普通のこと?

正常な状態でも僅かながらに減っていく

 オイルの管理はメンテナンスの基本中の基本。各部の摩耗を防ぐのはもちろんのこと、燃費やパワーなど、さまざまな部分に影響がある。だから、オイル交換は定期的に行ないたいのだが、日頃の点検時には汚れ具合に加えてオイルの量も見ておきたい。

 なぜオイルの量を確認するのか? それは減るからなのだが、すき間があって漏れるのはあるとしても、不具合がなければエンジン内部は密閉されているのになぜ減るのか、不思議に思うかもしれない。

 原因として一番大きいのが、シリンダーとピストンのすき間から少しずつ、燃焼室に入って燃えてしまうというもの。少々前の欧米車は精度がそれほど高くなかったし、国柄的に高回転まで引っ張って乗るのが普通だと、シリンダー壁面のオイルを掻き取るのが間に合わず、燃焼室にオイルが入りやすくなる。

 減るのは当たり前のようで、取り扱い説明書を見ると「点検して減っていたら注ぎ足せ」とか、「限界は1万kmで1L減る」などという記述があったりする。

 日本車でオイルは減るのは当たり前とか、減ったら足すなどと言われたら軽いパニックになるだろう。もちろんエンジンである以上、日本車でも減るのだが、問題ない量しか減らないので実感がわかないだけだ。

 そのほか、オイルも熱などによって蒸発するのも減る原因のひとつだ。もちろん水のようにどんどん蒸発はしないし、蒸発する量については規格で決まっていたりもするが、長い間オイル交換をしないと、けっこう減るので注意は必要。というか、やはり定期的なオイル交換は大切ということだ。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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