見た目や雰囲気で選ぶと後悔も! 大人気のスズキ・ジムニーは結局「誰向き」か? (1/2ページ)

この記事をまとめると

◼︎ジムニーは想像以上に硬派なクルマに仕立てられている

◼︎タウンユースではハスラーなどの普通の軽自動車の方がオススメ

◼︎降雪地などに行く予定があるなら視野に入れてもいいだろう

街乗り基本でたまに雪道程度ならハスラーのほうが満足度は高い

 ボクの知り合いで「ジムニー女子」がいる。普段はIT関係の仕事をしていて、バリッとしたスーツ姿だが、休日はアウトドアファッションで決め、趣味のカメラを携え、山に出掛けるのが趣味だそうだ。そう、「ジムニー女子」兼「山ガール」だったりする。

 そんな彼女は先代ジムニーから新型に乗り継いだばかりだが、ちょっとした裏話がある。つまり、スズキ車のファンであると同時に、普段、都会ではハスラーに乗っていて、ジムニーは山深い実家に置いてある2台持ちなのである。

 ジムニーは歴代、プロ指向のクルマとも言われている。メルセデスベンツのゲレンデバーゲン、Gクラスに匹敵する、小さな存在感があり、悪路走破性は上級本格クロカンに匹敵、いや、ポツンと一軒家のような、激狭な道なき道の先に住んでいる人にとっては、幅広のクロカンよりもはるかに頼りになる四輪駆動車だ。

 都会の使用でファッションとして選んだとしたら、ジムニーのなかでは歴代最上の乗り心地を得たとしても、やはりハスラーのほうが現実的で、乗り心地、動力性能、高速走行性能などにおいて優位。後席の居住性などを含めても、ファミリーカーとしてはかなりきびしい選択だ。

 では、ジムニーを買って幸せになれるユーザーはどんな人たちなのか。まずは、当たり前だが、周囲が未舗装路、悪路ばかりの地域で仕事をしているプロの人たち、そして、ポツンと一軒家を含む積雪地のユーザーである。ジムニーは大中型クロカンにくらべ軽量でコンパクト(とくに車幅の狭さが場面によって威力を発揮)だから、積雪路での走りやすさは抜群だ。

 とはいえ、ハスラーだって「雪国のスズキ・ユーザーのリクエストに応えて開発した」という経緯があるぐらいで、除雪がしっかり行われる地域の人にとってはハスラーなどの4WDがあれば十分とも言える。やはり、除雪が行き届かない場所を走る機会が多いユーザーにうってつけとなる。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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