わずかな手抜きで廃車の危機も! 愛車のメンテナンス放置の代償とチェックすべき項目7つ (1/2ページ)

日頃のメンテナンスを怠ると後に高額の修理代がかかることも

 技術の進歩とともに、ノーメンテナンス化が進んでいると思われているクルマだが、今も昔もメンテナンスの重要性は変わっていない。

 基本的なメンテナンスを怠ると、あとでとっても高くつくことがあるので要注意。とくに点検・整備をさぼっていると、大きなトラブルにつながる項目をいくつか挙げてみよう。

1)オイル

 今のクルマは、油脂類と冷却水がちゃんと入っていて、タイヤに問題がなければ、大体ちゃんと走ってくれる。

 逆にいえば、オイル管理が悪ければ、最新のクルマでもコンディションは維持できない。オイルはまず規定量まできちんと入っていることが第一。エンジンのどこかからオイル漏れがあって、知らないうちにオイルの量が減っていると、メタルなどが焼付いて、エンジンがパーになることもある。

 エンジンオイルは、エンジンのストレスを吸収できる唯一の消耗品なので、交換サイクルを勝手に伸ばすと、燃費が悪くなったり、エンジン内部のパーツの摩耗が早くなったり、メタルを傷つけたりと、エンジンの寿命を確実に短くしてしまう。

 ズボラな人でも、メーカー指定の交換時期だけは、きちんと守るようにしよう。

2)クーラント

 水冷エンジンの冷却には、冷却水が欠かせない。この冷却水、ただの水道水ではなく、緑や赤色のLLC(ロングライフクーラント)と混ぜて使う。

 LLCには、氷点下になっても冷却水が凍らないようにする成分が入っていて、別名不凍液とも言われている。それだけでなく、LLCには防錆剤、酸化抑制剤が入っていてこちらも重要。通常、2年に1度の交換が目安で、それを怠ると、エンジンブロックが錆びてエンジンに穴が開くことも……。

 またホース類、ラジエター本体、ラジエターキャップも消耗品で、どこかから冷却水が漏れていると、冷却水不足でオーバーヒートになることも!

 一般的なLLCの2倍の寿命がある、スーパーLLCなどもあるので、これらを使えば交換サイクルは伸ばせるが、いずれにせよ定期的な交換は必須となる。

3)タイヤ

 タイヤは、今のクルマでも一番トラブルが発生しやすい部分。そしてタイヤのトラブルの大半は、空気圧の不足が関わっている。逆にいえば、空気圧の管理さえきちんとしておけば、大半のタイヤの不具合は避けられるということ。

 タイヤの空気は正常な状態でも、1ヶ月で約5~10%も自然に抜けてしまうもの。だから月に一度の空気圧チェックは欠かせない。エコカーで燃費のいいクルマは、月に一度も給油しないことがあるかもしれないが、給油が不要でも空気圧のチェックは忘れずに。とくにEVはガソリンスタンドに行く必要が基本的にないので、意識的、習慣的に空気圧を点検することが非常に重要。

 その際、偏摩耗や異物の有無なども確認し、残り溝の深さも四輪ともチェック。スリップサインが出ているようなタイヤで走り続けると、雨の日にハイドロプレーニングになり、恐ろしい目を見ることに……。タイヤはケチらず、早め早めに交換しよう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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